早期退職前の健康状態

 さてシミュレーションは完成。前ページでは家計は破綻するような結果になってしまいましたが、実際には工夫をすればもしかするとギリギリ家計は破綻しないのではないかという予想もつくようになってきました。(貯金もありました)

 その辺の工夫をどうするかということは、また今度まとめるとして、今度は自分自身のその時点での健康状態です。

 仕事の方は50代後半ともなれば、それなりに責任ある立場になります。自分自身が計画立案したり、他の人が計画立案した物を検討したりと、会議がどうしても多くなり、当然ながら人間関係のしがらみも増えます。

 そんな中で、私自身は仕事と家事をこなしつつ、息子の動向に気を配っていたわけですが、最初の内はそのような事情を配慮していた職場の同僚たちも、やがて父子家庭で苦労しているという現実を忘れ(人ごとですから当然だと思っていますが)なんやかんやと新しい仕事が回ってくるようになります。

 そうなると、私自身も父子家庭になったとはいえ、いつまでも同僚に甘えているわけにはいかないと思うようになり、必然的に仕事に注力します。

 ところが、やはり仕事というのはストレスがたまります。夕食時に何気ないことで息子を叱りつけたりしている自分に気がついたこともあります。

 そして2年間の看護によってたまりにたまっていたストレスが、徐々に体そのものに影響を与えるようになり、様々な身体症状が表れてきました。

 もともと高かった血圧が上昇。夜寝ようとしても寝付けない。夜中に悪夢で飛び起きる。飛び起きた瞬間激しい動悸を感じる。早朝4時頃目が覚めて眠れない。血圧を測ったら夜なのにとてつもなく高い(180/110とかです)。なんとなく常にイライラ感がある。といったことです。

 自分自身の精神の不調をはっきりと感じ取り、場合によっては息子にストレスをぶつけるような言動をしている自分に気がつき、さすがに「これは、いかん」と思うようになりましたが、休もうにも妻の入院中に使い果たしてしまい休暇そのものが残っていません

 病気休暇をとって心療内科に行ってみようかと思い、ネットで近所の医師を調べたこともありますが、正直なところ原因ははっきりしています。

 たまりにたまった看病疲れと今現在抱えている仕事の多さ、さらに言うと、そのような状況に対する上司の無理解、同僚の無関心等々であることははっきりしています。

 「こんな精神状態で、あと3年(定年退職までその時点であと3年半でした)、まともに勤務できるのだろうか。もはや年金や退職金云々ではなく、自分の健康を取り戻すことが、金を得るより、自分や息子のために良いことではないかと思えるようになりました。


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