飛び込みのセールスは要注意!

床下調湿剤のセールスは怪しいものが多い?(2014.1.25)

 テレビのニュースを見ていたら、特集として「リフォーム詐欺」の話しが放映されていました。ある時セールスマンがやってきて、「床下を無料で点検します」と言います。

 いきなりやってきて「無料で点検する」なんていう話し自体に怪しさを感じますが、セールスマンの笑顔を信じて、つい見てもらいたくなります。

 何故かと言えば、普段から床下なんか自分で見たことがないからで、築10年も過ぎれば「もしかしたら、どこか悪いところでもあるのではないか」と思うからです。

 この辺りの勧誘は巧みだなと思うのですが、訪問セールスのヒトを受け入れた時点で、消費者側はすでに負い目を追っているようにも思えます。

 で、「じゃあ古い家で心配なのでちょっと見てください」とお願いします。すると床下収納等があれば、その辺りからゴソゴソと狭苦しい空間に入っていって、あちこち動き回る音がします。

 「うわ〜、こりゃ大変な作業だな」と思いつつ、「こんなことをなんで無料でやってくれるのか?」と疑問に思えばまだしも、「無料点検とはいえ、こんな大変なことをやってもらい申し訳ないな」と思ったら、ますます業者の思うつぼ?

 やがて床下から汚れた体を引き上げてきた業者は、「だいぶ基礎にガタが来ていますね。また湿気が多いので、このままだと材木が腐ったり、シロアリが出たりする可能性がありますね」と言います。

 「このままだと」とか「可能性」いう部分に気がつけばいいのですが、「このままだと」ということは、「今は問題ない」ということです。「可能性」もあるだけで、何も起きないかもしれません。

 しかし「このままだと」と言う言葉を、すでに問題を抱えていると判断してしまうと、「じゃあどうすればいいんだ?」と、そのセールスマンに相談することになります。

 すると「とりあえず湿気をとらないといけないので、調湿材を撒きましょう」とか「床下の換気をよくするために、場合によっては換気扇があった方がよいかも」という話しになります。

 「なるほどなるほど」と話しを聞いていると、いつのまにか商談になっていて、「調湿材は1m2あたりこのくらいの値段なので、お宅の場合この価格になります」というような流れになり、何だかよく分からないままに「このままだと家が倒れるかもしれない」という不安を抱えた消費者は、「じゃあお任せします」と言うことになり見事に商談が成立。

 後はこれを何回も繰り返せば、いくらでも儲かるという流れです。

 実はこの話は我が家にもありましたので、これを書いています。最初に私の連れが話しを受けて床下点検。後日商談と言うことになって私も立ち会いましたが、当初は知識が不足していたので、「そんな、親切な業者さんがいたんだ」といったんは契約。

 しかしあらためて金額を見て「これはおかしい」と思い、契約して数時間後に業者に電話。契約解除を申し込み、無事解約。実害にはあっていません。またその後10年以上経ちますが、湿気による被害はまったく生じていません。

 こういったヒトの良さにつけ込む商売が成立するのは本当に不愉快ですが、目下のところ自衛しかありません。高額な契約は、とりあえず数日待って考えてみるという時間が必要だと思います。


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