新料金プランの選択

電気料金値上げと新料金プラン(2013.4.25)
 
 電気料金がどんどん上がっている、と言う記事が今日の毎日新聞に出ています。東京電力は震災前の電気料金と比較すると、何と積もり積もって22.4%の上昇です。

 東日本大震災でつぶれかかった東京電力を、利用者全員で支えているという構図が今も続いていると思われますが、このところの単純な事故やミスを見ていると、今後の廃炉過程が本当にスムースに進むのかなと思えてしまいます。

 先日の国会で汚染水処理の問題が取り上げられていましたが、場当たり的でその場しのぎの貯水だったといういうことが明らかになり、答弁で追究されてい困っている様子がよく分かりました。

 確かに施設そのもの廃炉作業や復旧作業と被害を受けた方達への補償を同時に行わなくてはならないため、金がない、というのが場当たり的になる理由かもしれませんが、その場当たり的な作業によって、ますます廃炉の道が険しくなる事も間違いありません。

 このところのドタバタを見ていると、国策として行ってきた原発推進政策ですから、電力会社の責任のみを追及していてもしょうがないなとも思えます。やはり国が責任を取って、場合によっては国が原発事業のみ引き継ぐというような形があっても良いのかなと思えてきました。

 今回の事故は、一旦大きな事故が起きると一つの企業の力では到底回復できないような事故になるんだということが、国も電力会社もそして我々国民も、よく分かったのではないかと思います。

 つまり一会社では到底責任を負えないような事業を、国は電力会社に押しつけてきて、さらに失敗したら電力会社のみを追究し、さらにその復旧のための負担は、被害を受けた国民に電力料金値上げという形で押しつけているように思います。

 良い目を見ているのは、偉そうに批判するだけの国会議員だけ、というように見えてしまいます。靖国神社に参拝する国会議員が多数いるようですが、この方達は福島や宮城県に行っているのでしょうか?原発の実体を視察したことはあるのでしょうか?優先順位という言葉を知らないとしか思えません。

 それはそれとして、数年で2割以上の値上げは余りに不当だなという印象を持たざるを得ません。消費税が5%から8%になることに様々な論議があるのに、電力料金の値上げはジワジワと知らないところで勝手に行われているようにも見えます。

 原発が使えない、円安で原油高騰、という理屈は分かりますが、巷のガソリン価格は震災直前とそれほど変わっていません。これはスタンド側が各種の営業努力をしている結果だと思いますが、「それに較べて電力会社は・・・」と思ってしまいます。

 そういった不満があることを見越してか、24日付の新聞には東電の時間帯割引制度についての説明が出ていました。全部で4種類あり、ライフスタイルに合わせて選択できるというものです。

 こういった割引きプランは昨年6月にも出されましたが、まったく実用性がないプランで、当時は利用者側の利便性に対する意識が東電側にひじょうに低いことがよく分かりました。

 今回のプランは東京電力のホームページで、どのプランが自分の家庭に合っているか診断できるというのがウリのようです。しかし実際にやってみましたが設問数も少なく、あまり利便性は感じられませんでした。

 どの料金プランが合っているか、ではなくて、どれかの料金プランに合わせるように自分の生活を改善する方が近道であるように思えます。個人的には半日お得プランというのが良さそうですが、もう少し検討の必要がありそうです。

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