年齢とともに生活費は減少

年金減額には、生活費の自然減を考慮して対応(2015.5.13)

 毎日新聞の昨日の朝刊に、「年金大減額を乗り切る」と大きく書かれたサンデー毎日という週刊誌の広告が出ていました。サブタイトルは「初のマクロ経済スライド発動 あなたの年金はここまで減る」と書かれていて、危機感を煽っています。

 気になったので、昨日はお昼の買い物のついでに本屋さんに行き、数分間内容をちらちら立ち読みしてきました。

 読後の感想ですが、まあマクロ経済スライドが長期間に渡って適用されれば、老後の家計は厳しくなる一方というもので、私がこれまで想像していた通りでした。

 ただ記事は、減額という部分に重点をおいて構成されていますので、加齢に伴って生活費が減少するということは考慮していないようです。

 私の予想というか、これまでの生活費の流れを考えると、特に健康寿命を過ぎたあたりの75歳前後から先は、消費額そのものがかなり減るように思います。

 しかし記事では20年や30年先の減額を問題にしていますので、それだけに注目すれば「とても生きていけない」という感想を持ってしまうかもしれません。

 では加齢に伴って、どういった項目が減少するのか?私自身50代の頃と今を較べると、すでに食べる量が減っています。

 単純な例ですが、40代、50代の頃は回転寿司に行けば、10皿ぐらい平気で食べていましたが、今は7皿食べれば充分という感じです。

 つまり1枚100円と考えても、食費が1000円から700円に3割も減ったということになります。私は自炊をしていますが、昼はパスタを食べるのが好きです。以前は150gぐらい茹でていましたが、今は125gが丁度良いと感じます。2割近い減少です。

 この先どのくらい食事量が減るのかということは不明ですが、今より増えるということはあり得なさそうなので、今私一人なら3万円と考えている食材費も、75歳を過ぎる頃は2割減の2.4万ぐらいになっている可能性が大きいです。

 衣料品も、それまでに購入したものを使い続ければ、新たに購入する必要があるものは、今後ますます減少しそう。雑貨類も、75歳になってから、突然リビングに大きなソファーを入れようとか、新たに洋ダンスを購入しようなんていうことはほとんどなさそうな気がします。

 車も思い切って75歳で運転免許を返上し、後はタクシーを使えば、交通費としての総額は減るはずです。

 一方、増えるかなと思えるものは、今後も発達するであろう通信費と医療費だと思いますが、自己負担が1割という制度が継続されていれば、医療費はむしろ減る可能性すらあります。

 その場合のキーワードは自分自身による健康維持の努力だと思っていますので、ウォーキングは欠かせません。

 週刊誌の方では、足りなくなるから、個人年金を活用せよとか、国民年金を増やす方法というように、収入を増やす方法について詳細な解説がありましたが、それよりも自然減のほうが効果がありそうです。

 ただ今までと違うのは、子供たちに残せる遺産の額は減るかもしれないなと思っていますが、これも少子高齢化により、逆に遺産を残す年寄りの人数が増え、子供は減るのですから、受け取る総額は相対的には今とあまり変わらない可能性もあるなと思っています。


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