物価が上がっても年金は上がらない?

物価上昇率と年金上昇率(2012.12.19)

 自民党が圧勝し(見かけだけの圧勝で、大多数の国民の支持を得たとは言い難い気もしますが)、早くも今日の朝刊には補正予算10兆円規模という見出しが出て、また日銀の物価目標は2%にするようなことまで書いてあります。

 ということは借金ばかりの財政に、さらに借金を重ねるということでしょうか。(そうしないと景気にてこ入れが出来ないという判断だとは思いますが、借金が増えるということに不安を感じます)経済に疎いので分かりにくいのですが、それによって国の財政への信頼も失われ、円安が進む事になりそうです。

 円安が進むと言うことは、輸出企業の多い日本には有利に働くと考えている方が多いようですが、原材料費は値上がりし、東南アジアでの技術力も上昇している中で、本当に日本からの輸出が増えるのかなあと疑問を感じます。

 しかしこれは経済界の動きで、問題は我が家のようなこれからの年金世代ですね。勤労者世代は物価上昇に伴って給料も上がるはず?なので、自民党の政策は歓迎なのかもしれません。

 一方年金世代は物価が上がれば年金も多少上がるようですが、その上がり方は必ずしも同じ率で上がっていくことはいないようです。

 つまり物価が自民党の言うように2%ずつ上がっていくとき、年金の方は1.1%ずつしか上がらないみたいです。(マクロ経済スライド制という制度を考慮しています)

 ということは物価が上がれば上がるほど生活は苦しくなるということで、現在年金を80万もらっている人が、年に80万消費するとして、今後例えば20年間物価は2%ずつ上昇し、年金は1.1%ずつ上がるとなるとその差はどうなるのか?

 ちょっとエクセルで計算してみると、2%ずつ物価が上がると20年後には80万円のものは117万円近くになっています。一方年金の方は80万円の年金が1.1%ずつ上がって約98.5万円になっています。

 差額の18万円は赤字ですから貯蓄から補てんするか、生活水準を下げるしかないということになります。こういった赤字は毎年少しずつ生じることになり、20年間のトータルは165万円の赤字でした。

 現在厚生年金+老齢年金で年160万ぐらい確保できる見通しのある人は、この2倍の額すなわり330万ぐらい余計に貯蓄をしておかないと、今考えている老後の生活に支障をきたす、と言うことになるのかなと思います。

 しかし実際にはその20年間の間にどんな政変があるか分かりません。高齢者の大多数の生活が破綻するとなればそれなりの救済策も検討されるとは思います。

 ただ極端な物価上昇はとてつもない影響を年金世代に与えることは間違いなさそうです。それまでため込んできたお金の価値も下がります。物価が20年間に2%ずつ上がると言うことは、貯蓄の価値が下がると言うことにもなります。

 その分利子が付けばいいのですが、物価上昇分を補うような利子が付くとも思えません。つまり大金持ちで貯蓄をいっぱいしている人ほど、その影響は大きいと言うことにもなりそうです。

 と言うことは、これからは現金ではなくて、昔の不動産バブルのような物の購入にお金が向かうのでしょうか?

 しかし難しいです。今日は設定したテーマが私の理解力を越えているのでうまくまとまりません。

  
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