硬直した思考を打破する

問題解決のために、様々な視点から観察が必要(2016.3.30)

 7時のNHKニュースを見ていたら、シャープと鴻海との話し合いがまとまったというニュースをやっていました。鴻海は台湾の大手企業だということぐらいしか私は認識はありません。

 しかし、日ごろから海外旅行に行くとき台湾資本のチャイナエアラインを利用することが多く、台湾という国にはなんとなく親近感があります。実際に様々なニュースでも、台湾には親日家が多いと書かれていますので、まあある意味良かったなと思っています。

 ところがこのニュースに続いて、今度は不正会計で問題になった東芝の白物家電事業子会社が中国企業に売却されたという事を聞き、こちらはかなりびっくりさせられました。さらに相手の企業の名前が「美的集団」というそうで、これまたすごい名前だなという感想です。

 いずれにしても日本の代表的企業が海外企業と何らかの契約を交わしたわけですから、表面的に企業の名前は残るのかもしれませんが、企業体質は少しずつ変わっていくのかなという気がします。

 東芝の場合はすでに早期退職者の募集も行われているようで、ネットにはその退職金の推定値が出ています。それによれば50歳ちょっと前の役職者は4000万後半から5000万だそうです。

 しかし役職者でない一般職員の場合は2000万ちょっとだそうですから、他人事ながらずいぶん差があるんだなという感想を持ちました。

 さらに、実際問題50歳で2000万から5000万の退職金をもらって、その後の生活が成り立つかというのは、かなり深刻な問題です。(単純計算で、月25万家計費が必要なら、実際の支出は400万円ぐらいになりそうで、それで10年間生活すれば、4000万円が消費されます)

 当然ながら民間企業ですから、失業保険も給付されるわけですが、それも多くて年250万程度だと思われます。

 ただもしかすると、こういった退職金が支給される方はまだ恵まれているのかもしれません。当然親会社がガタガタになれば、その傘下の中小零細企業はもっと悲惨な状況だと思われます。そういった企業の場合は、退職金すら怪しいという事も多いのだと思います。

 シャープにしろ、東芝にしろ、硬直した経営陣の考え方が企業を危機に陥れたと判断する人も多いと思います。つまりダイナミックな社会の動きについて行けず、いつまでも昔風のやり方をやっていてはいけないという事だと思いますが、それは政治の世界にも言えそうですし、我々老後のシニアの生活感にも言えそうです。

 このところ私は老後若しくはシニアの生きがいとは何かという事を、これまでとは違った観点から、割と真剣に考えています。単に趣味やコミュニケーション、達成感の問題だけではなさそうだという気がしています。

 今日もまた結論は特にないのですが、ともかく硬直した考え方は今後は通用しないという気がします。その意味では激しく流れている社会潮流の中を、あらゆる視点から検討できる柔軟性が必要なんだろうなという事だけは確信しています。


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