早期退職、定年退職
いずれも入念な準備が必要

スムースに退職するには(2012.8.1)

 不運にも二極化した中流層の下位に陥ってしまった場合どうするのか?

 一流企業の年収は何百万とか、公務員の年金や福利厚生はしっかりしている、うらやましい、と思われると思いますが、一流企業だろうが公務員だろうが、お金の使い方が下手な人は、結局資産は残らないように思います。

 私の同僚にも、お金の使い方が荒くて、家の住宅ローンが払えず督促状が来ている家もありました。別にごく普通の家で見かけは何ら問題のない家です。

 つまり中流の上という意識があったにせよ、今の時代はちょっと気を緩めたり見栄をはったりすると、すぐに無駄なお金が流出し、余剰資産が生まれないように思います。

 それはそれとして、早期退職、定年退職後に少しでも多くの資産を残すためにどうするか、が大きな問題です。

 私自身のことを振り返って、早期退職や定年退職で、その後の生活に負担が来ないようにするためのポイントをを考えてみると

@ 将来の資産や生活についていつ頃関心を持つかが先ず大事。出来れば30代後半ぐらいからが良いのではないでしょうか。具体的に何かをする必要はないと思いますが、ともかく関心を持つと言うことです。

A 関心を持った次の段階は、現状把握です。家計簿をつけて収支を把握します。これは最低2年ぐらい必要です。2年やると、だいたいの年間収支が把握できます。(1年ではつけ忘れがあったりして、誤差が大きくなります)

B 現状が把握できたら、収支の改善について工夫できることがあるかどうかの確認です。

 入ってくる方を増やすなんて事は出来ないと思わずに、市役所等で行われている様々な助成処置を調べると良いと思います。これは将来計画にも生きてきます。

 また税金等の還付金も丁寧にやっていくと、意外に大きな額が戻る可能性があります。もちろんこういったことは自分から積極的に調べないと誰も教えてくれません。

 支出については、家計簿を見て月ごとの収支を比べていくと、何が家計に悪影響を与えているかが分かると思います。

 教育費等の固定費は払わざるを得ませんから、それ以外の部分を見直すしかありません。

 一般的には食費や保険料を見直す方が多いと思いますが、我が家では意外にその他の雑貨類の消費が多かったように思います。 また公共料金の節約で月1〜1.5万料金が減りました。

C 現状把握が終わったら、その後の予想です。給料は今後上がるのか、変わらないのか、場合によっては下がるのか。退職時の一時金はおおよそいくらぐらいか。さらに年金は何歳からいくらぐらいなのか。

D Cは今後予想される収入ですが、次は家計簿やネットの情報で、今後の支出把握です。特に教育費、住宅ローン等が大きな金額になると思います。我が家の場合は家のリフォーム費用や車の買い換え費用、息子の結婚費用援助等も考慮しました。

E 以上のデータを年度ごとにまとめていき、今後の収支がどうなるかを計算していきます。明らかに借金がかさむ場合は、今の生活状態を改善するか、収入を増やすしかありません。

 我が家の場合は、最悪持ち家を売却することまで考えて、早期退職に踏み切りました。


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