単年度で大きな出費があるときは・・・

年度ごとのシミュレーションの必要性(2013.2.16)

 年度ごとに収入と支出を考えてシミュレーションを行うというのは大変面倒な方法で、テレビの取材でもこの点について、実際に私が作成しているシミュレーションの表を使って説明したのですが、リポーターの方も数字の羅列に目を丸くするだけで、なかなか内容まで分かってもらえなかったようです。

 その様子を見て、「なるほど、自分がやっていることは当たり前だと思っていたけど、普通はここまで考えないのかもしれないな」と取材の途中で気がつきました。その意味では総収入と総支出を比較する方が分かりやすいと思います。

 というわけであらためてじっくりとこのブログを使ってシミュレーションの方法を説明し直しています。先ず考えなくてはいけないことは、自分自身の退職時の預貯金額の把握です。

 これは基本的に普段通帳で出し入れをしているお金の他にどんな預貯金があるかと言うことを調べないと、出発時点での資産が把握できません。

 これらの項目は預貯金の他に退職金、投資信託や場合によっては株式等も含みます。私はわずかですが投資信託やミニ株を持っていますが、これらの額は購入額で資産として計算しています。

 そうやって算出した早期退職時の預貯金の総額を仮に1000万とします。(そんなに現金はないという方もいるかもしれませんが、これには退職金も含まれています。もし住宅ローンの残債があって、それに充当する場合はその分を引き算する必要があります)

 次に、早期退職になったと年の資産は1000万ですが、この後の収入をどうするか予想しなくてはなりません。昨日の場合はパート収入を100万としましたが、これを何年続けるかも考えなくてはいけません。

 例えば早期退職の年齢が55歳で、預貯金は1000万。その後10年間100万ずつパートの収入を得たら、と言うのが昨日のシミュレーションの例ですが、これだと9年で家計は破綻するという結果が出てしまいました。

 しかしそれはそれとして65歳からは公的年金が受給できますから、この受給額を仮に250万とすれば、いったんは赤字に転落しても、その間を借金でもなんでもして凌げば、その先は黒字化することが予想できます。

年齢 収入 支出 残金
55 1000 200 800
56 800+100=900 200 700
57 700+100=800 200 600
58 600+100=700 200 500
・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・
63 100+100=200 200
64 100 200 −100
65 250 200 −50
66 250 200
67 250 200 50


 つまり一時期100万円の借金を背負うことになりますが、そこをなんとか凌げばその後は家計が黒字に転換する、という嬉しい予測が出来るわけです。

 私はこういった表をコンピューターのエクセルという表計算ソフトを使って行っていますが、これを使うと、じゃあ支出を毎年10万ずつ減らせば、赤字幅もかなり減少する、だからもう少し節約した方が良さそうだという発想にもなります。


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