10年以上先は不確実

10年先を予想するのが限界?(2014.4.28)

 人はだいたいどのくらい先の将来を見ながら日々生活しているのでしょうか?「その日暮らし」という、お気楽な言葉もありますが、「その日暮らし」を実現するためには、やはりある程度の長期的展望が必要な気もします。

 子供のときは、「大人になったら何になりたい?」なんて良く聞かれて、そのときそのときで思いついた憧れのような答えを口にしていたと思います。

 ところが中学ぐらいになると、高校受験がちらつき始め、無事高校に入学すると、今度は大学入試。ようやくの思いで大学に進学すると今度は就職試験。次から次へと高い山が立ちはだかり、めげそうになりそうなときは目標の山を少し低く設定したりして、ついに就職。

 しかし就職後に学校時代を思い浮かべると、「なんてアマちゃんだったんだ」と思えることもあり、逆の意味ではそれなりに高みに上ってきたんだと言えそうです。

 とはいうものの苦難は続きます。独り者は一人ものなりに将来を憂え、結婚する場合は恋人との交際や、結婚資金の確保、段取りがあり、ようやく生活が落ち着いたと思ったら子育てが始まり、また一波乱。

 それでも無我夢中で働き続け、教育費を捻出し、家屋購入の頭金を貯め、ついに購入。すると今度は住宅ローンが重くのしかかってきます。

 人生のなかで、ある意味充実した時期はこの頃かなとも思えますが、その後は子供たちが少しずつ成長。必ずしも期待通りにはならないかもしれませんが、無事就職さえしてくれれば親としてはとりあえず満足でしょうか。

 ようやく回りの雑事?が片付いたと思った頃、再び自分の将来を見つめる時期がやってきます。私の経験では50歳前後かなと思われます。その頃親は80歳前後?介護の問題が出てきます。

 そう考えると、大体現状から将来の予想が出来るのは、せいぜいが10年、長くても15年ぐらいかなとも思えます。それ以上は不確定要素が大きすぎます。私は50歳前後で自分の体力のことが不安で、早期退職を考えていました。

 54歳のときパートナーが長期入院。2年後他界。この頃に、60歳以降から老齢年金受給開始の65歳までについて、割とまじめに考え、将来の家計のシミュレーションを作成。

 実際に早期退職をした57歳の頃は、当然ながら自分の仮の一生を見つめるようなシミュレーションが出来上がっていました。それを拠り所にして早期退職を実行。

 以後4年が経過し、昨年からは一部の年金を受給するという生活になっています。我が家の場合、この先は息子の大学卒業、就職というイベントがあるものの、私自身の生活に大きな影響を与えるようなことは、実家の母親の問題ぐらいでしょうか。

 一方男の健康寿命は70歳と言われていますから、あと8年。この時期を境にして、また私の生活環境は変わるんだろうなと思うと、やはり先を予測するのは10年後ぐらいが限度かなと思われます。


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