マクロスライドが適用されたら

年金収入の総額と、今後の支出総額を比較(2015.4.9)

 前頁からの続きです。私が90歳まで生きたとして、65歳時点でいくら貯蓄があればよいかということです。

 前提条件は節約生活をしながらも、ある程度旅行も楽しむという設定だったわけですが、その場合に必要な総額は約5000万円という金額でした。

 ではこの金額は年金に相当する額なのか?これが問題です。またもし足りなければ、貯蓄の取り崩しや何らかの仕事による収入、投資による資産増を考えないといけなくなります。

 ただし貯蓄の取り崩しがわずかな額で収まるなら、基本的には今後仕事をする必要もないし、投資をする必要もありません。

 というわけで、今もらっている一部の年金と、今後65歳以降にもらえる年金を足して、これを12倍して年間収入とし、さらに25倍して90歳までにもらえる年金の総額を求めると・・・・私の場合は早期退職をしていますので年金額も正規退職の人に較べると少ないいんだよな・・・・と思いながら計算すると、結果は誤差も含めてほぼ同額。

 つまり現状は「予定した範囲で遊んで暮らせる?」という結論で嬉しい限りです。しかし・・・と話は続くわけですが、年金にマクロスライドによる減額という法律が加わったことにより、この計算は実は危機に瀕しています。

 つまり仮に1%程度の減額が今後30年間続いたとすると、私の65歳以降の年金額は一生涯減り続けることになるわけで、この減額分を考えておかないと大変なことになりそう。

 そこで仮に年金を20万円もらっているとして、毎年1%ずつ減額されたら、25年後この額はいくらになっているかということを電卓や表計算ソフトを使って計算してみます。

 電卓だったら20×0.99を25回繰り返せばいいわけですが、表計算ソフトでやってみると25年後は155564円でした。さらにこの間の需給総額を考えると、もし20万円を25年間もらえれば6000万となりますが、減額が続くと5279万という結果でした。

 ということは25年間でだいたい12%ぐらい総額が減るということですから、私の場合も現在5000万ぐらいもらえるとすると、減額が続けば600万ぐらい足りないことになりそうです。

 ということは、節約しながら遊んで暮らすという私の老後の生活を実現するためには、マクロスライドが今後も適用されれば、大まかに見て500〜1000万の不足が生じるということで、この額が65歳時点で用意できていれば、楽しく生き延びられるということで、そうでない場合は働くか、リスクをとって投資ということになるのだと思います。

 それにしてもたった1%という減額率でも、結果は衝撃的です。今のところなんとか貯蓄がその想定を上回っていますから、多少余裕を持ってこういったブログをのんびり書いていられますが、そうでない場合は真剣に仕事を求めないといけないという立場になっていたかもしれません。


表紙に戻る 生活設計2 物価上昇とマクロスライド