負の循環ばかり目に付きます

株式市場は落ち着きましたが、波乱要因多数(2015.7.11) 

 上海市場が少し落ち着きを取り戻しました。アメリカの株も上昇したせいか、昨日の株は落ち着いた動きのように見えました。ギリシャは、なぜかここに来てEU側の条件に沿った形で提案を受け入れる姿勢を示し、これも株価安定の原因になったようです。

 しかしここで提案を受け入れるのなら、何も国民投票なんかをする必要はなかったと思うのですが、どうもチプラス首相の考えが良く分かりません。案の定、国民投票でノーと票を入れた人たちの一部が、チプラス首相の豹変振りに不満を持ち始めたようです。

 一応形のうえでは、ギリシャ側が譲歩し、あとはEU側の出方次第ということになっていますが、新聞を読む限り、受け入れ案は税金を増やし、年金を減らすというものですから、生活は苦しくなりそう。

 ギリシャの高齢者の方の家計費の状況が分からないので、まだ余裕があるのかそれとももう危険水域なのか不明ですが、当初の案にノーを示した人が多かったということは、生活がかなり逼迫しているようにも思えます。

 テレビでは緊縮策の一方で、リゾート地で遊ぶ人たちを写して、なんだか遊んで暮らしているような印象を意図的に与えているのではと、私は勘ぐってしまいました。

 しかし仕事が無い、やることがない、金もないとなったら、持て余した時間をお金のかからない海辺で過ごそうと考えても不思議ではないような気もします。

 それはさておき、国家が財政破綻の瀬戸際になったときは、銀行等の閉鎖が相次ぎ、それを救ってもらうためには増税や年金減額という選択をせざるを得ないということが分かってきました。

 つまり日本でこういったことが起きれば、やはり同じようなことがおきる可能性があるということです。日本の国債は、国内の銀行や証券会社、個人投資家等の保有率が高いから安全だ、というのがこれまでの見解だったと思います。

 しかし先日の週刊誌には、私が懸念していたゆうちょ銀行の預け入れ額増は、国債の買い入れを日銀ではなくゆうちょが行うということではないかというコラムがありましたので、やはり同じことを懸念している識者の方がいたんだなと思いました。

 これはつまり国債を買う人が減っているということだろうなと解釈しています。

 さてどうなるか?月曜の株価はとりあえず上昇すると思いますが、その後どうなるか?海外の外的要因はひとまず治まってきたように思いますが、それ以外で気になっているのが自然災害。

 長雨で、すでに一部の野菜は値上がりしていますが、それ以外の食材費もじわりじわりと値上がりしているように感じています。箱根の大涌谷の火山活動も心配ですが、今日はインドネシアで火山が噴火

 現在バリ島方面の観光客は空港が閉鎖中で足止めされているそうです。いくつもの空港に影響が出るような噴火ですから、かなり規模は大きそう。

 政治要因と共に、さらに先が読めない自然要因も加わり、先行きは混沌。エルニーニョも長引き、今年は天候不順も続きそう。なんだか負の循環ばかり目に付きます。


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