議員定数を是正しないままに選挙突入?

総選挙、投票したい政党も人物もいない?(2012.11.15)

 突然の解散宣言から一夜明けてテレビや新聞、そして政治家さんたちは大忙しですね。テレビで野田首相が解散の日付に言及したとき、安部さんが一瞬「えっ!」と驚いたような表情をしていたのが印象的でした。

 たぶん年内解散の話は事前にそれとなくあったのだと思いますが、まさか党首討論の場でそれが出てくるとは思っていなかったため、一瞬虚をつかれた、という感じでしょうか。

 これで、多くの国民が支持していないと思われる政権から、新しい政権に変わることになります。しかし・・・この数年間の民主党、自民党、公明党、そしてそれを取り巻く中小の政党の動きを見ていても「これだ!」という政党が見あたらないのが残念です。

 ということは、第三極第三極と騒いでいる中小の政党も含めて、選挙結果は票が割れる、ということでしょうか。

 阿部総裁は、すでに自分が次期総裁になるかのような意識でいるような印象を受けますが、結果はわからないものの、現状では自民党と公明党で過半数をとるというのは難しいような気がします。

 そうすると再び自民党、民主党、公明党の三者協議で物事がすすんでいくということで、その間三者からはずれた政党に所属する議員さんがまたしても集合離散を繰り返すのかなと思えます。

 そしてそうやって政党間協議とか連立政権だとか、議員さんの移動とかが一通り収まるまで、またしても国会は空転。予算審議は進まないということになりそうです。

 それでも、ここでいったん支持率が低迷する政党に日本の未来を託すよりも、とりあえずは総選挙をした方が良いんだろうなとは感じています。

 しかし堂々巡りですね。総選挙はしたほうが良い。しかし国会は空白期間が生じる。かといってしなければいつまでも民意を代表した政党が国の運営をしていないという不安がある。

 どう転んでもうまく行かないのが現在の日本の現状です。その中でより良いと思われる政党や人物は誰か、というのが今回の総選挙の見所かなと思われますが、個人的には消去法で候補者を選ぶしかないなと思っています。

 ただし消去法で選んだら誰も残らなそうなのが不安です。私の将来と息子の将来、日本の将来を託せるのはどこの政党か。悩ましいです。

 一方結局議員定数違憲状態のまま選挙に突入するわけで、一面ではひじょうに不思議な総選挙ですね。そもそも議員定数の問題を、議員さん自身が決めるというのもおかしな話で、最高裁が現状を違憲状態であると決めた瞬間に、自動的に議員定数が変更になるような仕組みがないと公平感がないと思います。

 今回の総選挙で投票が行われ、離合集散が繰り返された後、しばらくして最高裁がまたしても違憲判決を出して選挙無効となったらどうなるんでしょうか?

 論理的には実に矛盾した総選挙だなと感じます。

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