政治家の信念や考え方が見えない

多党乱立選挙は違いが不鮮明(2012.11.17)

 突然?の解散劇で、儲かっているのはテレビ・ラジオのメディアや週刊誌、そしてあちこちに顔を出して、様々な切り口?から自分の意見を述べるコメンテーターかなと思ってみています。

 また衆議院解散時には、慣例となっている「万歳三唱」が行われたようですが、いくら慣例とはいえ、様々な課題を積み残したままの解散ですから、とても万歳だとは思えない、というのが庶民の感情ではないでしょうか?

 こうゆう慣例を、慣例だからといって、いとも簡単に行うような国会議員が大勢いるということが悲しい現実だなと思います。いったい何が万歳なのか。その万歳の根拠は何なのか。選挙がやれれば嬉しいのか?
 
 万歳とは「喜びや祝いを表す動作」だそうですが、今の日本の状況のどこに喜びや祝いがあるのか?今日の新聞第一面には野田総理以外が万歳をしている写真が出ていましたが、野田総理は仏頂面。この顔つきだけは、ちょっと印象に残りました。

 議席を減らすことが予測されている民主党議員さんも、その横で何が嬉しいのか万歳をしています。しかし、本当に日本の将来を憂えているなら、沈痛な面持ちで国会を去らねばいけないのだと思います。

 一方、今回の選挙は14党が乱立する選挙になりそうですが、これについて朝刊1面の下段「余録」には面白いことが書いてありました。

 ある実験結果ですが、消費者の前にあまりにたくさんの種類のジャムを並べると、どれを買ったらいいのか選べなくなるというものです。

 確かにスーパーに行って、5種類ぐらいの中から商品を選ぼうとすると、その差は自分の中で明確につけることが出来ると思いますが、同じような商品が10種類を越してしまうと、「まあ今日はこれが安いしこんなもんでいいや」と判断してしまうということです。

 つまりそれぞれの特徴を比較し、充分に検討して購入するという行動をとれなくなる、ということです。

 今回の選挙も似たような状況で、それぞれの政策を比較検討すると言っても、その政策内容が多岐にわたるので、「帯に短したすきに長し」または「ドングリの背比べ」という状況に陥り、結局「まあいいか、この人なら一応名前をよく聞くし」というような、一番売れ筋の商品を選ぶという消費行動と同じ行動を取る人が多くなるような気がします。

 何とも情けない話ですが、その結果によって日本の将来や個人の未来、さらには年金生活者や若者の将来が決まってきそうな雰囲気もありますので、真剣に考えないといけないなと思っています。

 しかしどうせなら原発、予算編成、年金、エネルギー、TPP等々それぞれの問題を国会議員を通さずに国民投票かなんかで決めちゃった方が早いのではないかという気もします。

 今はネットの世界ですから、茶の間のテレビを通して投票をすれば、あっと言う間に議案が可決または否決されるはずです。国民全員参加というのが昔は手段がなくて出来なかったため議員の選出という制度が出来たのだと思いますが、離合集散する議員さん達を見ていると、勝手にやってくれ、という醒めた見方しかできません。

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