すべての価格が上昇する時代?

輸入品値上げの家計への影響(2013.3.4)

 今日の毎日新聞朝刊に「輸入品値上げ 家計を直撃」という記事が出ていました。一昨日書いた記事とダブりますが、円安は輸出企業に恩恵をもたらしそうですが、家計には大きな負担になるという実情が具体的に書かれていました。

 先ず最初に指摘されているののがガソリン。すでにここ数か月で10円以上上がっています。我が家の近くでは以前からスタンドの過当競争があり、わりに安く購入することが出来るのですが、今は147円前後です。地方に旅行に行くとその差にびっくりすることがあります。

 また電気料金は標準家庭で100円前後上昇。当然灯油代も連動して上がっていますので、ファンヒーターの使用も控え気味にしています。設定温度は17度です。しかし今後この値上げ幅は更に拡大しそうです。

 小麦も4月から10%弱値上がり。その影響は様々な食べ物にもろに影響します。

 私の好きな海外旅行でも、すでに現地では当然ながら円安でこれまでより経費が多くかかっています。ただツアー代金等は、旅行会社が数か月先を予想して価格を設定しているようなので、夏休みぐらいまでは、昨年に較べてそれほど上昇はしないみたいです。

 しかし裏を返せば、今年の年末あたりからそういった値上げの影響がツアー料金にも反映されるということになりそうで、であるなら、海外旅行は夏までに行った方が得?になるのかもしれません。

 一方、新聞には家具販売大手の「ニトリ」は、1円の円安で11億円の損失だそうですから、輸入業者にとっては深刻な問題です。ということは家具の価格も夏安み以降はジワジワと上昇するのかもしれません。

 鉄鋼、繊維、製紙メーカーあたりも原材料費の値上げが予想されますので、車の価格や衣料品、さらに紙類、雑誌・書籍類、トイレットペーパー、ティッシュ類も値上がりでしょうか。

 考えてみるとバブル崩壊からすでに25年近く経過していますが、その間激しく物価上昇が起きたときと言うのは、たまにありますが長続きしていません。

 しかし今回の場合、円安が定着すれば必然的に物価は上昇せざるを得ず、企業がため込んでいる内部留保のお金を給料等に反映してくれないと、サラリーマンの生活はますます厳しくなることが予想されます。もちろん私のような年金世代は、さらに厳しくなるはずです。

 25年間ダラダラと物価が下がり続けたと言うことは、25年前にサラリーマンになった現在40代のサラリーマンの方は物価の上昇の怖さを経験していないことになります。

 私自身も経験したと胸を張れるほどではありませんが、毎年のようにレストランの価格が上昇し、鉄道の初乗り運賃やタクシー代が上昇していた頃の記憶はあります。

 生活への打撃も大きかったので、春闘も今のようにナアナアで収まるのではなく、かなり激しいやりとりがありました。

 ある意味活気のあった時代だと言えますが、場合によってはそういった激しい時代が再来することも予想して、今後の家計を考えないといけないのかなと思うようになってきました。


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