円安で収入格差はますます拡大?

屋根、外壁塗装業者さんの賃金と日本経済(2013.5.10)

 現在我が家は屋根と外壁の再塗装中。一昨日は4人ぐらいの人が来て、半日掛けて家の周りに足場を組み 昨日は3人ぐらいの人で、外回りを洗浄。高圧の水で洗っているようで、ずいぶんキレイになりました。

 で、今日から屋根のスレートを再塗装するのかなと思っていたら、この時間になっても誰も現れず、もしかしたらお休み?作業工程表をもらっていないので、細かい日程がよく分かりません。

 ただ段取りとしては、屋根の再塗装、外壁の再塗装、足場の解体・撤去となるのかなと思いますが、一つの作業で4人ぐらいが来るとすると、全行程で延べ人数20人ぐらいの方が働いている事になります。

 この方達の1日の賃金がいくらぐらいなのかよくわかりませんが、我が家が支払うお金は合計90万弱です。この中からお金が出るのだと思いますが、1人1回2万とすれば合計40万。

 残りの50万弱が、いわゆる塗装に使った塗料代や材料の運搬費になるのかなと思っていますが、そう考えると人件費が結構大きな割合だなと感じます。

 だからどうということはないのですが、一人の人が1回2万円の賃金を得たとしても、作業そのものが毎日あるとは思えません。月に15日働いて30万。サラリーマンのようなボーナスはないと思われるので、年収360万。

 作業をされている方の年代は30代から50代。結婚して子どもがいれば教育費も必要です。そこから所得税や各種保険料を支払っていき、家族を養うとすると、やはり生活は相当厳しいだろうなと思えます。

 将来家の購入を考えれば貯金も必要です。しかしそういったお金を、投資に回す余裕はなさそうです。ということは投資に回せる余裕資金がある家庭は、年収がある程度の水準以上ある方になりますから、現在の株高が維持されれば、その人達の資産は増えます。

 つまり一定程度の余裕資金のある人の資産は増え、そうでないギリギリの生活を強いられている人は、増税や物価上昇の影響をもろに受けて、生活はさらに厳しくなり、格差がさらに広がると言うことだと思います。

 だから株価上昇は良くない、と言うつもりもありません。国として、一部の人であっても資産が増えると言うことは景気回復の足がかりになる可能性もあります。

 資産を増やした人が、その増えた分をどんどん消費すれば、それが回り回ってギリギリの生活を強いられている人の資産も増える(すなわち経済が活性化する)というのが自民党の戦略だと思います。

 ただ問題なのは、それが本当に回り回ってくるのかどうか、年金不安がある以上儲けた分は溜め込んでおこうと考える人が多ければ、お金は結局資産家の貯金通帳の中に滞留し、その間低所得の人達はさらに困窮度が増す、ということになりそうです。

 また急激な円安(今日は遂に100円を突破)と急激な株価上昇は、突然の崩壊という危険性を常にはらんでいます。そうなると資産が増えたと喜んでいた人も大きな影響を受けるはずで、その場合は日本全体がさらに大きな打撃を受ける可能性もあります。

 さてどうなるのか?5月の終わりぐらいから6月にかけて一波乱ありそうな気配ですが、もちろん私のいい加減な予測です。


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