政治は泥沼化?

投薬の効果は同じ患者では比較できません(2014.11.14)

 私は幼児期の頃から今で言うアトピーを発症し、幼稚園の頃から喘息が始まり、さらに中学からは再びアトピーに悩まされるというアレルギー体質の持ち主で、健康の点で恵まれていないなという意識をず〜と抱えてきました。

 当然ながら、こういった持続的な持病の他に、風邪、インフルエンザ、軽い肺炎、腹痛、痛風、高血圧、自律神経失調症等々様々な症状も経験し、それらをうまくコントロールするのが、ある意味日ごろからの習慣になっています。

 それでもやはり年間に数回は風邪を引き、冬場になると血圧が上がるということを繰り返しています。当然ながら通常の症状がはっきりしている病気の場合は、薬を飲んで治すというか症状を軽減させることになります。
 
 しかしながら、軽い風邪のときなどは薬は飲まずにともかく睡眠を取って自分の体力の回復を待って治してしまおうと考えることもあります。

 こういった判断は、それまでの何十年にも渡る自分の病歴を振り返って行っているわけですが、こういうときでも当然薬を飲んでもいいわけです。

 判断材料は、多少回復が長引いても自分の体力や免疫力で治した方が、体力維持に有効だろうと考えているからです。ただ結果的に飲んだ方が良かったのか、飲まない方が良かったのか、これは同じ人間で二通りのやり方をするわけにはいかないので、比較することが出来ません。

 つまり一人の人間で同じ病気に対して薬を服用した場合の効果と服用しなかった場合の効果を較べることは出来ないということです。

 医学分野では、そういった場合多数の似たような症状の人を集めて、投薬した場合と投薬しなかった場合を統計的に比較して、この薬は効果があると判断します。

 だとすればそういった統計的な判断ができない場合は、投薬の効果の違いを判断できないということになります。

 このブログの主旨とは違うと感じる方もいるかと思いますが、個人を国家に置き換えれば言いたいことが分かってもらえるかもしれません。

 つまり総選挙をした場合としなかった場合の効果、増税をした場合としなかった場合の効果というのは、同じ国で同時にやってみることは不可能である以上、どっちが優れていたかという効果を比較することが出来ないということです。

 日本のように少子高齢化が激しく進んでいる国は世界にはまだ一つもないようですから、他の国の効果を見て判断するということも出来ません。

 そういった意味からも、今の日本の政治というのは、もちろん様々な効果を予測して行っているのだと思いますが、それはあくまで予測であって、何もしなくても(金融緩和ナシ、消費増税ナシ、解散ナシ)という選択を行っても、結局は同じ道を歩む可能性もあるということです。

 私は囲碁、将棋の対局を見るのが好きなのですが、劣勢になったとき、もがけばもがくほど泥沼にはまるということもあります。そういときは静かに現在を見つめるという瞑想のような態度も必要かと思っています。

 さて増税ナシ解散の結果はどうなるのか?野党は一斉に「大儀ナシ」と言っていますが、野党にはどんな大儀があったのか?野党の将来への見通しもまたよく分かりません。


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