利益が出たら税金を!

不可解な政治献金制度と株価の行方(2015.2.28)

 快調に突っ走っていたかに見えた安倍内閣ですが、政治献金問題でにわかに雲行きが怪しくなってきました。毎回毎回同じことの繰り返しだなと感じてしまいますが、個人ならともかく、営利団体である企業が特定の政治家または政治団体に政治献金をする目的はいったい何なのか?

 普通は見返りを求めてのことかなと思えますが、良くはわかりません。また寄付をすることによって税額を控除できるということもあるようですから、ある意味税金対策にも思えます。

 一方受けた側は、その存在を知らなけれ罪にはならいというような内容が今日の新聞に出ていましたが、これまた不思議な制度であり、一般の人には到底理解できないことだと思えます。

 国会の答弁でまことしやかに「知りませんでした。だから問題ありません」と答えてしまう図々しさは呆れるばかりですが、法律上それは「アリだ」とも書かれています。

 だとすると、どんな種類の献金であっても、すべて「私は知りませんでした」と言って、そういったニュースがやがて忘れ去られるのを待っていれば良い、ということになりそうです。

 ネットで検索すると、政治家が自分の政治団体に寄付をするなんていうこともあると指摘されていますが、調べれば調べるほど矛盾に満ちた制度だと感じます。

 
 そもそも企業の予算に、献金をする体力的余裕があるなら、それは株主さんへの配当や従業員さんの給料に還元されるべきものであるような気もします。

 さらに言えば、それだけの利益が上がっているなら、その分を税金で納めてもらえれば、日本国全体の発展に寄与することになるわけで、何も特定の政治団体に献金する必要はないように思います。

 ということは、献金できる体力のある企業からは、もっと税金を頂いてもよいという論理も通用しそうです。

 要するに政治家の政治家による政治家のための政治資金規正法であるということでしょうか?野党も今は嵩にかかって追及しているようですが、中には似たようなことに思い当たる議員さんもいるのではないでしょうか?

 そうなると追求も及び腰?だからこそ安倍総理も今は強気でいられる?しかしここのところの安倍内閣の強気の姿勢を見ていると、どこかで一気に崩れそうな気もします。

 ちょうどタイミングを同じくして、株価もどんどん上昇しているようですが、「この上昇はなんとなく怪しい」という雰囲気を私は個人的に感じるようになって来ました。

 個人の主観ですから間違っていることも多いのですが、昨日は保有銘柄の中で、買値を下回っていて、なおかつ決算状況が思わしくない銘柄を一つ損切りしました。

 株価上昇時は「買い時」ではなく「保有」または「売り時」であると判断したからです。政治献金問題の行方を見ながら、これが自分自身の収入にどのような影響があるか、なんとか見通そうと思っています。


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