国債を買っているのは誰?

ゆうちょ銀行の預け入れ限度額増の意味(2015.6.29)

 予想通り週明けの株式市場は惨憺たる有様です。金曜日に売っておけばよかったと思っている人も多いはずです。私もその一人でのんびり構えていたら、大変な損失です。

 とはいっても、額面上の損失であって実際に売却して実損が発生したわけではありません。今後どうなるかはもちろん不明で、明日もギリシャ問題は決着が付かず、さらに暴落ということも考えられます。

 一方何らかの救済策が急に提案されて、急遽解決ということになるかもしれません。どちらが好ましいのか?もし債務不履行ということになれば、今日株式が下がったように世界中が影響を受ける可能性が高いので、逆になんとか景気を回復したいと思っている国は解決策を模索するのではと楽観的に考えています。

 ただし解決策がギリシャのユーロ離脱ということになるかも知れず、それはそれでまた影響が大きそうです。

 経済的な混乱を予測して、また銀行が現金を確保するために、月曜日は銀行の引き出しが小額以外できないということになったようですが、日本でも経済混乱が起きればこういう流れになるのではと注目しています。

 ある種の預金封鎖だと思っていますが、そのことと関連するのかどうか分かりませんがゆうちょ銀行の預け入れ限度額を3000万円までにするなんていう案が検討されています。

 何故今の時点で3000万円に拡大しないといけないのか?もとよりそれほど資産はありませんから、この限度額拡大は私にはまったく関係ありません。

 ネットでこれについての考えをいくつか読ませてもらいましたが、特に地方の人や退職金を振り込むときに利便性が高まる、という意見が強いようです。

 一方ゆうちょ銀行のこれまでの生い立ちが、政府に守られている印象があり、ここへの預金が増えれば既存の銀行がダメージを受けるという批判もあるようです。

 しかし銀行がダメージを受けようがどうしようが、個人としてどうなのか?というのが消費者側の考えかただと思います。

 そこで何故日本政府がこの時期にわざわざ限度額引き上げを提案してきたのかということを勝手に深読みしてみたのですが、まず気になったのが国債です。

 国債を買ってくれる組織が徐々に少なくなってきて、政府は内心慌てているのではと勘ぐっています。というのもネットでは2011年のデータしか見つけられませんでしたが、国債の最大購入者はゆうちょで、なんと22.8%を占めています。

 (最新データを探したのですがゆうちょ銀行を分けて表示しているものがありませんでした。当然ながら今は日銀の保有率が大きく増加していると思われます)

 その次が一般保険、年金で13.5%、次が一般銀行で13.4%、公的年金11.7%となっていて、さらに次はかんぽの10.2%ですから、実質ゆうちょ関連が33%買っています。

 つまり我々が預けている預貯金で国債を買っているということになりますが、これとギリシャ問題を重ねると、いざというときどうなるのか?ということが気になります。

 もちろん私の金融関係の拙い知識では、単なる思い込みに過ぎないのかも知れませんが、国債購入額の増加を狙っているような気がしてしょうがないです。(もちろんそれで良いんだという意見もあると思います)

 ちょっと知識不十分で書いているので、憶測や思い込みになっているかもしれません。


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