今後爆買いは沈静化?

上海指数の急落で、日本やアメリカも暴落(2015.8.22)

 上海指数の急落が日本やアメリカの株価を直撃しています。余裕資金だと思って気楽に投資していた私も、あれよあれよという間の下げで、含み損を抱えてしまいました。

 それでも生活に影響するようなことは無いので、少し長い目で見るしかないかなという気になっています。しかし円高も進んでいるようですから、週明けの東京市場はまた大きく下がりそうです。

 株式投資の鉄則は、安くなったら買い、高くなったら売りですが、こんなときは「どこまで安くなるのか」と不安になり売ってしまい、上がってくると、こ「これなら安心。今買わないと損する」と思って買ってしまうという行動を取ることが多いです。

 結果的に高いときに買い、安いときに売るという悪循環になるわけです。しかし日経平均が600円近く下がれば、本来は絶好の買い場なのに、そこに買い向かって行くのはかなり勇気が入ります。

 一方当然ながら、一番困っているのは中国の庶民投資家たちではないかと思えます。「買えば儲かる」という話が広まると、だれもが買い買いとなり、さらに人より多く儲けるために投資資金を増やしていきます。

 やがてお金儲けに必死になると、余裕資金ではなく、生活資金をつぎ込むようになり、さらに信用取引を使って、実際の資金よりも多くの儲けを得ようとします。

 それがうまく言っている間は誰もがニコニコ顔で、あちこち海外旅行に出かけて、安いと思われる商品を買いあさり、さらに巨額の富を得た人は、海外の不動産投資や企業買収にまで手を染めます。

 この現象は、実はすでに日本はバブルの頃に経験しています。私自身はバブルがはじけた頃から株式投資に手を染めて、買っても買っても損をするという経験をしています。

 幸いにも当時も今も常に50〜100万程度の資金でしか運用できませんでしたから、増えてもわずか、損してもタカが知れいているという現状でした。

 ただその頃デイトレードで億の資産を築いた人がいるとか、逆に信用取引で失敗して一家離散という状況になった人もいるという噂もあり、慎重派の私は「不相応の投資はやってはいけない」と自分を戒めていました。

 というわけで、個人的な損得はさておき、今の中国の人たちの中で、大きな金額を株で運用していた人は、ここのところかつての日本同様、真っ青になっているのだと思います。

 しかしバブルが弾けたのだとしたら、日本の場合38000から5分の1の8000円ぐらいまで下がりましたので、上海指数も下手をすると数年かけて最高値6000から1500を割り込むことも考えられます。つまり本格的な下げはまだまだこれからという見方も出来るということです。

 もちろんバブルではなく、中国当局の介入等でこの先3500ぐらいで反転ということも考えられます。しかし願えば願うほど実際の逆に動くというのがかつてのバブルの教訓です。

 さてどうなるか?すでに世界経済に影響を与えていて、ギリシャ問題よりインパクトが大きそうです。当然爆買いなんていう現象も沈静化すると思われます。その時日本の観光業はどうするのか?

 観光業も厳しいとなると、日本の経済を支えるものがまた一つ失われ、景気は後退?アベノミクスは外部要因により崩壊?来週はとりあえずの正念場でしょうか。


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