伊方原発 運転差し止め判決

2017.12.14

 無茶苦茶寒い朝でした。7時半に起きてファンヒーターを付けたら4℃。この冬一番の記録でした。室温が12℃を越えるのを待ってベッド上でいつもの通りストレッチ。

 終了して階下のリビングに降りてファンヒーターを付けたら、やはり4℃。エアコンもつけて暖房効率を上げて、昨晩作ったハヤシライスとみそ汁に点火。

 手がしびれるような水で洗顔を済まし、少し暖かくなったリビングで着替え。暖かい格好で玄関に出て新聞を取りこみ、やれやれといった想いで、昨晩の残りご飯をレンジで加熱。

 「チン!」と鳴るころには、ハヤシライスや味噌汁も温まっているので、朝刊を読みながら朝食。1面トップでは伊方原発運転差し止めの記事が出ていました。

 地図も出て居ますが、伊方は四国の一番西の端に突き出た半島の根元にあります。原発は、原子炉を冷やすために大量の水が必要で、日本の場合、どうしても海辺に作らざるを得ないという制約があります。

 さらに万が一のことを考えて、なるべく人が少ない地方に作らざるを得ないということです。しかしこの時点ですでに矛盾が露呈。原発で作った電力は、都市近郊で使われることが多いため、田舎で作れば作るほど送電線が長くなり、コストが上がります。

 早い話、一番消費量の多い東京の電力は、東京湾に原発を作ればいいということになるわけですが、そんな話は聞いたことがありません。それでいて、地方に作る場合は「安全が確保されている」と強硬に主張するわけで、なんか矛盾しているなと感じます。

 一方東日本大震災以降、想定以上の自然災害が起きる恐れがある、ということも考慮しないといけないという風潮は強くなり、原子力規制委員会の安全基準もそれに伴って引き上げられたようです。

 ところが、今度はさらに逆に安全基準の審査さえクリアすれば、再稼働に支障はないということになり、昔は耐用年数が30年と言われていたのに、いつの間にか40年以上とその年数も増えています。

 一方で使用済み燃料の再処理については、今もって全く目途が立っていないのに、政府は次々と再稼働を目論んでいるように思います。

 しかも東日本大震災による福島原発の惨状を見て、世界のほとんどの国が原発から自然エネルギーの活用という方向に向かいつつある中で、事故を起こした当事者の日本だけが相変わらず再稼働に向かっているように思え、なんとも歯がゆい思いです。

 要するに産業界というか経済界の発展のため大量の電力が必要で、なおかつ原発の再稼働そのものも大きなお金が動き、日本の経済発展のためにはプラスであると政府は判断しているのかなと思います。

 もしかしたらCO2削減の公約も絡んでいるのかもしれません。まあ何もなければいいわけですが、絶対にそんなことは起きないだろうと思っていても、新幹線が亀裂の入った台車で運転をしていたとか、米軍ヘリから窓が落下なんていうニュースを聞くと、絶対はありえないとつくづく思います。

 特に伊方原発が建設された場所は、高校の地学で勉強する日本の地勢で、中央構造線(メジアンライン)という大きな断層帯の真上に該当します。

 熊本地震もこのラインの上で起きたと考えられ、そう思うと、この近辺に住んでいる方は「冗談じゃない」と感じているのではないでしょうか。

 というわけで、一方で太平洋沿岸で巨大地震が起きるから日ごろから防災の準備をと言いながら、もう一方で断層帯の上に原発を作って再稼働させようとしているわけですから、いったいどこに本音があるのか実に不思議です。



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