団塊の世代の病院事情

2030年頃に亡くなる方は年間170万人(2012.11.26)

 今日はの新聞で私には衝撃的な記事がありました。それは毎日新聞の「深呼吸」というコラムで「柳田邦男」さんが書かれている「170万人 どこで最期を」という記事です。

 ネットには同じ記事がまだ出ていないのでリンクを張れないのですが、要約すると

@ 現在団塊の世代と言われている人が続々退職年齢に達している。

A この方達の人口は団塊の世代だから、他の世代よりひときわ多い。

B すでに高齢者社会が到来し、認知症やガンという病気が増えている。

C この方達の平均寿命は85歳前後、すなわちあと20年後ぐらいである。

D 従ってそのころ死亡率が格段に上昇する。

E その時に医療体制や医療設備が間に合うのか。

と言う主旨です。

 これを読んで思わず「う〜ん、この影響はその団塊の世代の数年下に位置する私の年代(現在60歳前後の方々)にもろに影響しそうだ」と唸ってしまいました。

 今は団塊の世代が退職適齢期?となり、様々な分野でこの方達を対象にした商品が作られています。具体的には保険やシルバー世代向け旅行、更にはケアハウス、ペット産業などではないかなと思っています。

 それはそれで消費が上がって結構なことだと思っていたのですが、柳田邦男さんはその先の事を考えていました。当然この方達が75歳を越えて、病院等の世話になり始め、場合によっては長期入院となると、ベッド数が足りない、医師も足りないという状況が予想できます。

 しかもその団塊の世代の方達がいなくなれば(失礼な話ですが)、そこからはその年代も人口減少に向かいますので、今の小中高等学校と同じように、無闇に病院を作ると今度は施設設備人員が余ってしまうことになります。

 その結果その年代の人口増をカバーできるだけの設備はなるべく作らないというのが医療側の方針になるはずで、その結果は、高齢者病棟は常に満杯状態が続くということになります。

 ということは、例えばその下の年代に位置する私が、例えば自宅で倒れたとき、救急搬送しようにも空いている病院がない、という恐ろしい現実に直面します。

 そこまで考えて、正直これは大変な問題だと感じました。定期的に通院する医者に行っても、私より上の団塊の世代の来院者で病院は混雑し、長時間待機の末、短時間医療という今も良く言われている現実が、今後はもっと激しくなることも予想できます。

 そんな社会環境の中で、たまたま自宅でそのまま、特に苦しまずこの世とお別れとなれば幸いですが、中途半端に倒れると、特に私のような父子家庭では本当に情けない結果になりそうです。

 ちなみにこの記事にも書かれていますが、2010年に亡くなった方は119万人だそうですが、2020年頃にはこの数字が150万人を越え、さらに2030年(私が80歳ちょっと前)には170万人に達しそうだと書かれていますので、今の約1.5倍です。

 ちょっと衝撃的な記事でまだ私の考え方の整理もついていません。


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