将来設計シミュレーションの重要性
(2012.1.21)

 定年に達してから、その後65歳になるまでの5年間にいくらぐらい必要かという計算をすると、家賃等の負担がなく、また自分自身の趣味で遊ぶこともなく過ごせば年間120万ぐらいで生活出来そうだと書きました。

 しかし実際には、たまにはちょっと居酒屋でいっぱいとか、昼ぐらいはランチを食べに行こうとか、ちょっとドライブしよう、たまには釣りにでも行くか(私の趣味ですが)、1泊旅行はどうだろうか、なんて考えれば、すぐに月数万円ぐらいは消費額が増え、年間の支出額は150万くらいになると思います。

 さらに、そういった消費額意外にも、車の維持費用、家電製品の買い換え、突発的な慶弔による出費等も含めると、1年間で180万、5年間で900万ぐらいないと安心できないような気もします。

 そればかりか、密かに心配している人もいると思いますが、自分自身の健康状態を振り返ると、定年退職でほっとした直後に大病にかかる、なんて可能性も否定できません。そうなるとこの額はさらに膨れあがります。

  しかもこの900万という額は、5年の間にどんどん減少していくわけで、65歳になったときは貯金がゼロという見通しです。

 次に、65歳以降を考えると、それ以降の年金が年間150万ぐらい確保できる見通しがあれば、とりあえず生活は出来ることになりますが、上記同様その後20年ぐらいでしょうか、この間に車の買い換えや家のリフォーム、自分自身の病気による入院、と言うようなことまで考えると、やはり貯金がゼロでは心許ない気がします。

 ではいくらあればよいのかというと、これも個人個人の生活水準で考えが分かれると思いますが、例えば家のリフォーム200万、車の買い換え200万、ちょっとした海外旅行を20年の間に数回で200万、病気による入院等で100万というように考えていくと、これだけで700万です。

 もし年金が200万ぐらい確保できていれば、生活費との差額は年間50万ぐらいありますから、その後の20年間で1000万ぐらい余裕が出来ますので、上記の特別な費用700万も賄えることになります。

 しかし年金が10万ぐらいだと悲惨です。生活するだけで毎年30万ぐらいの赤字になるわけですから、20年なら600万の赤字です。

 生きていくだけで600万の赤字ではたまったものではありませんので、65歳になるまでか、なってから以降も何らかの形で働き続けなければいけないと言うことになります。

 40代、50代前半の方は、これからこういったシュミレーションがひじょうに重要になると思います。なるべく早く自分自身の将来計画を作成することをおすすめします。

 ちなみに私は早期退職にあこがれていた時期も合ったので(全く別の理由で早期退職しましたが)50歳になったときぐらいから考え始めました。


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