景気は後退局面?

生活費が厳しくなれば消費は落ち込むのが当たり前(2014.10.23)

 年金の問題はやっかいです。現在受給している人がいるのに、その年金額が政府の思惑により急に減ったりします。これからそうなるよ、ということであれば備えも出来るかもしれませんが、いきなり今後毎年1.1%ずつ減額なんて言われたら、真面目に将来を考えている人はますます将来への不安が増し、消費支出を減らすと思います。

 実際我が家の家計も、早期退職以後、節約意識と年金が減るかもしれないという外的プレッシャーにより、その消費額は徐々に減っています。

 消費増税が行われたのに実際の家計費は減少していますので、政府の最近の景気判断が後退気味になっている理由も実感できます。

 以前はスーパーに行って1回に購入する食材の量が2000円を越すと、「あ〜今日は買いすぎたな」と感じました、最近はそれが1500円を越したら「買いすぎだ」という感覚になっています。(余計なものを買わないように、ほぼ毎日スーパーに行っています)

 実際早期退職6ヶ月前からの食費(私のアルコール代や昼食代を含んだ総額)は正規退職直前が56000円ぐらい。翌年は開放感からか58000円。

 2年目が56000円。3年目が48000円と減り、その後昨年まではだいたいその金額を維持。ところが今年になって消費増税を強く意識して、外食を減らし、料理のレパートリーを増やし、安い食材や家庭菜園の野菜を有効活用するよう努力したところ、42000円ぐらいに減少。

 まだもう少し努力は出来そうだという感触を得ていますが、他の同年代のシニアの方が、私同様消費増税の影響が厳しいから節約しようと考えれば、当然スーパーの売り上げは落ちていくはずです。
 
 現状がもう少し進むと、もしかしたらまたデフレに突入?なんてことも考えられますが、もし消費税が10%になったら、その気配はますます濃厚になるような気がします。

 今はちょうどその過渡期で、どっちに転ぶか分からないという状態かなという気もしますが、本来消費増税の影響は6月までだと政府側は宣伝していたのに、実際には10月になってもはっきりしない現状を考えると、いかにその影響が大きかったのかということが今更ながらによく分かるなと感じています。

 増税直後は給料も上がったと喜んでいる人もいたようですが、実際には増税分を吸収し切れていないので、生活は徐々に苦しくなっていると思われます。

 それでも正規社員さんの給料は、年功によって少しずつ上昇しますから、まだ影響は小さいはずです。厳しいのはやはり収入アップが望めない非正規雇用者と年金生活者です。

 そう思っていたら、今度は正規雇用者の給料も能力制にしたらどうかというような話しが政府側から出てきました。経営者の方はどう思っているのでしょうか?女性雇用の推進、給料アップのお願い等様々な要請があるみたいですが、政府がそんなことまで口出しするの?と不思議に感じる部分もあります。
 
 さて、毎度のことですがどうするか?そして今後の日本はどうなるのか?なんてことを考えていたら、少子高齢化のその先の日本のビジョンがないなあということに最近気がつきました。


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