今まで起きなかったという
常識は通用しません

台風26号が残した教訓(2013.10.17)

 台風26号の影響はどうだったでしょうか?10年に一度の台風という言葉に、驚異を感じた人がどの程度いたのかよく分かりませんが、私は少なくとも不安を感じていました。

 家庭菜園の作物への影響は避けられないなと思いつつ、前日から雨が降っていたため特に何もしませんでした。

 ただ雨が多い、そして直撃すれば強い風が吹きそうだというのは、台風情報を見て分かりましたので、少なくとも家に対する風対策はしておかないといけないなと思っていました。

 夕方ぐらいからは少し風が吹いていましたが、実際に関東地方に一番接近するのは明け方ということで、ちょうど寝ているときに暴風雨が来ることが分かり、これはなかなか備えが難しいなとも思いました。

 それでも先ず風速30(m/s)が吹き荒れることを仮定して、庭にあった自転車2台を車の横にくっつけ、青いビニールシートをかぶせ、あちこちを洗濯ばさみで止めました。

 駐車場入り口の門が風で煽られて動かないように、滅多に使わないストッパーを使用して固定。庭に出ていた吹き飛びそうなものを片隅に寄せました。

 高さ3mぐらいの庭木もありますが、これはまあしょうがないと諦め、外回りはそれでお終い。

 夕食後、家中の雨戸をすべて閉め、窓もきちんと鍵をかけました。雨戸は飛来物によって硝子が割れることを防止しようと思ったからで、鍵は万が一突風が吹き、すきま風でドアが開いて、屋根が飛ぶということがないようにという警戒からです。

 さらにカーテンをしめて、万が一ガラス窓が割れても、破片が室内に飛び込まないようにしました。

 本当はそれ以外に防災グッズを準備したりする必要があったと思うのですが、とりあえず家の防備をかためたということで安心。寝る直前に再度気象情報を見て、やはり関東に向かっている事を確認。

 だいたい私は年齢のせいか、深夜に1回トイレに起きるのですが、この日は雨戸を叩く雨や風の音で2回ほど目が醒めましたので、そのたびに外の様子をチラッと確認。

 雨は多かったものの家の周囲で水が溢れるというような兆候はなさそうだったので安心しました。

 朝起きてテレビをつけたら被害情報が続々入ってきて、やはり大型で強い台風だったんだなと思いましたが、大島の被害の大きさにびっくり。

 警報を出したとか出さなかったとかが問題になっていますが、要するにすべての人の危機意識の欠如が招いた悲惨な事故だと思えます。

 10年に1度と言われても、「これまでは大丈夫だったから今後も大丈夫だ」と判断する人は多いと思います。人間ですからどうしても予想外の災害に対しては過小評価をしてしまうのではないでしょうか?

 竜巻にしても台風にしても、地球温暖化のなかの一つの小さな自然現象だと思われますが、今後はこういった災害の頻度が増すと予想しています。

 そう考えると台風が近づいていくるとき、避難勧告を当てにするのではなく、その地域の危険度を自分たちで予想して、避難するかどうかを判断する主体性が今後ますます必要になってくるだろうなと感じています。
   
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