コンサートの収入だけで生活できる?

クラシックコンサート 出演者の収入は?(2013.8.12)

 昨日、10年ぶりぐらいにクラシック音楽のコンサートに行ってきました。久しぶりに生の楽器の音を聞いて、最初は背筋が震えました。

 クラシックコンサートだということで、いつものTシャツ、短パンというカジュアルな服装ではなく、Yシャツと長ズボンという暑苦しい格好で出かけたのですが、会場までの道のりがとんでもない暑さで、眩暈を覚えました。

 会場に入ってお客さん達の年齢層を見ると、皆さん50代以上。若い方のカップル等はほとんど見かけず、熟年夫婦と家族が多いように感じられました。服装もカジュアルな人も多く、ちょっと拍子抜け。

 ここ10年ぐらいの間に、クラシックコンサートの雰囲気も少し変わったのかなと言う印象を持ちました。(明らかに変化したのは年齢層だと思います)

 チケット代は5000円前後で、こういったコンサートにしては安い方ですが、ブログを書いている関係で、演奏されている楽団員さんの収入がどのくらいになるのかなあ、なんてことを休憩時間に考えていました。

 会場の収容人数は2000人弱。そこに9分の入り。ということは1800人。5000円をかけ算すると900万円がチケット収入。

 一方会場使用料は付属設備利用料金を含めると、少なくても200万ぐらい?(以前吹奏楽の顧問をやっていたので、ホールの使用料についての知識も若干あります)。ということは残金700万。

 当日演奏していた方の年齢層は、20代から50代ぐらいで30代が多いように見えました。フル編成時の人数は60人ぐらい。(もしかしたらエキストラ出演者もいたかもしれませんが、見た目には分かりません)他に指揮者とバイオリンコンチェルトのためのソロ出演者と司会者。

 先ず指揮者のギャラ。今回は若手のホープという触れ込みだったので、それほど多くないと判断。仮に50万とします。ソロ出演者への出演料はいくらぐらいなのか、これも見当もつきませんが、とりあえず司会者と併せて100万とします。両者をあわせて150万。残金550万。

 というのが見かけの経費ですが、実際には演奏以外の場所で様々なお金が必要になります。今回の演奏に関する広告料が少なくとも100万。残金450万。 さらに楽器運搬費用50万。残金400万。

 さらにこの演奏会のための練習に関係する会場確保、当日までのリハーサルや交通費、事務手続、人件費に関する経費。仮に100万とします。残金300万。

 演奏者以外に、楽団に所属して事務処理をしている方もいるはずです。この方達の人数を仮に30人として残金を頭割りにすると300÷(60+30)=約3.3万。月に何回演奏会をやっているのか分かりませんが、5回やれば3.3×5=16.5万。10回やっても33万。ボーナスはなし。厳しい世界です。

 (実際に演奏家の方がこれを読んで不愉快な気持ちになったら申し訳ありません。あくまで素人の想像で書いていますし、主旨は演奏家は大変だと言うことを言いたいだけです)

 それでも音楽が大好き、と言う方が日夜練習に励んでコンサートに望んでいるのだと思います。日程と曲目を考えながら、また機会があったら出かけてみようと思っています。(ただし年金暮らしでは5000円という価格は、会場までの交通費等も含めてかなり重いなあというのも実感です)


表紙に戻る 退職後の仕事 ネット収入のメリット