加齢と共に授業が負担に

教員の仕事は肉体労働(2014.9.21) 

 今年の金曜日は午前中ほぼすべてが非常勤講師の授業になっています。当然ながら、その授業のために木曜日は、どんな授業を展開するか考え、黒板にどのようにまとめて書いていくかということを考えています。

 教員の間では、これを教材研究と言っていますが、新任の頃は、ある項目に関して具体的に教え方を教えてくれる先生はいませんので、すべて自分で考えなくてはならず、たった1時間の授業のために半日以上つぶれる、ということも結構ありました。
 
 ところが苦労してなんとか授業の展開を考え、実際に教壇に立って教えてながら生徒の反応を見ていると、ちっとも分かってもらえていないということも結構あり、再び指導案の練り直しということもずいぶんありました。

 そういったことを繰り返しているうちに、生徒がどの辺の話しで躓いてしまうのかということが徐々に分かってきて、そこを詳しく解説するために実例を持ち出したりしているうちに、少しづつ授業の質も上がっていきます。

 また授業のポイントも分かってくるので、事前の教材研究の時間も徐々に減っていきます。しかし一方で教員としての雑務は経験年数と共にひたすら増えていきますので、結局年数を重ねても、忙しくなる一方です。

 それはそれとして、今の私は非常勤講師ですからそういった雑務からは解放され、自分が興味を持って勉強した内容をなるべく分かりやすく生徒に教えるということだけに専念すればいいという環境にあります。

 すでに35年以上の経験がありますから、場合によってはチョーク1本だけを教室に持参し、そのまま授業を進めるということも出来ますが(教える内容を覚えてしまっているからですが)、それでも一応毎回事前にノート作りは行っています。

 というわけで、非常勤講師の授業1時間あたりの収入は、他の職種に較べると2倍以上あって効率的なのですが、やはり授業以外での教材研究や、レポートの点検、試験の採点、成績評価という仕事はありますので、時間的なトータルとしてみればそれ相応の収入なのかなと思っています。

 問題は、ここのところ何回か書いていますが、午前中ほとんどすべてで授業を行ったときの疲労度が、やはり若いときに較べて強くなったなと感じることです。

 結果的に3〜4時間立ちっぱなしで、大声を出しながら頭をフル回転させ、場合によっては生徒の動向や反応を確かめながら行う授業というのは、つくづく肉体労働だなと感じます。
 
 というわけで、金曜だけはどうしても疲労困憊(といっても息も絶え絶えというわけではなく、要するにブログを書くほどの気力がわかない、という程度のものですが)してしまうということです。

 ちなみにその分、金曜日の夜は、週に3日しか仕事をしていないのに、「今週も終わったあ〜」という、フルタイム時代に良く感じた開放感に浸ることは出来るようです。


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