二段階の増税は記憶を強化

増税後本当に短期間で回復するのか?(2014.4.1)
 

 買いだめの騒乱が今日は落ち着いて、店からは人影が一時的に減少するのかなと思っています。先日も書きましたが、消費増税の影響は短期間で終わると考える人と、そうはいかないだろうと考える人がほぼ半々だそうです。

 しかしこの「一時的」という言葉の定義がひじょうに曖昧です。新聞紙上では三ヶ月ぐらいを目安にして、夏ぐらいの景気がどうなっているかを心配しています。

 私は基本的に年金暮らしですから、年金以外の所得も少なく、この増税の影響ももろに実感する事になると思うので、そんな簡単に影響は消えないだろうと弱気な予測をしています。

 一方「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざ?がありますが、意味は「苦しい経験も、過ぎ去ってしまえばその苦しさを忘れてしまう。また、苦しいときに助けてもらっても、楽になってしまえばその恩義を忘れてしまう。」と書かれています。

 心理学的な代償行為とも思えますが、嫌なことはさっさと忘れて、希望を持って生きようというようにも聞こえます。しかしこの場合の熱さは一時的なものであり、継続しないことが条件です。

 しかし消費増税の影響は今後ほぼ一生に渡って存在を続けます。それでも人はやはりいつの間にか日常生活に追いまくられている内に、今回の買いだめ騒動の記憶も徐々に曖昧になり、消費増税が設定された目的すら忘れてしまうような気がします。

 実際私自身最初に消費税が設定されたときや5%にアップしたときの衝撃の記憶が曖昧になっています。ということは今回のアップ時の混乱や買いだめ騒動も5年後10年後には忘れていると言うことになりそうです。

 ところが今回の増税に限って、来年さらなるアップが予告されています。短期間で似たようなことが繰り返されると、人間の記憶というのは、より強く意識づけられます。

 つまり勉強で予習をして授業を受けて、さらに復習をすれば学習効果が高まると言うことです。ということは、今回の買いだめ騒動の記憶が薄らぐ夏以降に、増税やその他の物品の影響がジワジワと浸透し、まさにその頃来年度の増税をどうするかという検討が始まります。

 ということは短期間に二段階の増税は、記憶への定着効果を高めると言うことで、買い控えはより激しくなることも予想できます。5%からいっきに10%にするより心理的ショックは少ないだろうというのが、今回の8%アップの根拠の一つになっていると思いますが、これによって10%アップがひじょうに難しくなったなと感じています。

 というわけで、、今日から買い物をするたびにしばらくの間は、消費税が5%の時とつい比較してしまうのかなと思いますが、そういった心理的効果が一ヶ月ぐらい続くように思います。

 その後我が家の場合4月の家計簿整理を行い、これまでの家計費と比較し対策を検討することになりそうです。これが5月。そして対策を実行に移すのが6月。その効果を確かめるのが7月。

 その頃に来年度以降の増税の検討が始まりますから、、さらに家計の引き締めだと考えるのが8月。あとは軽減税率や政治の動きに左右されることになりそうですが、今年いっぱいは無駄遣いをさらに減らそうという気になると思えます。 
  
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