消費にメリハリをつける

精神的な分野から見た資産形成(2013.11.9)

  バンコク旅行に行ってしまったので、話題がずれてしまいました。その前は資産形成について考えていました。資産形成というのは、働いて得たお金から、必要な物を支出し、残ったお金を貯め込んでいく、というのが基本的な発想です。

 もし収入より支出の方が多ければ、これは当たり前ですが余剰資金が出ませんから、生活は破綻します。破綻を避けるためには、収入を増やすか、支出を減らすしかないわけで、何も努力しなければ破綻は避けられません。

 ただし私自身のこれまでのお金の出入りを振り返ってみると、ある時期はまったく平穏で生活費が必要なだけだったのに、ある時期は結婚、子供の誕生、住宅建設、子供の学費といったような特別な支出が必要になることがあり、収入は毎年一定量ではあるもの、支出の方は年によってかなり大きな差がでます。

 特に住宅建設の場合は、数千万という借金を抱えることになり、これを本当に返せるのだろうか、という不安な気持ちを持ったことも事実です。

 そういった不安を避けるためには、もっと若い頃から、収入と支出のバランスを考える生活シミュレーションが必要だなと、今になって思います。

 つまり老後の生活シミュレーションも大事ですが、就職しているときも将来の資産形成に備えて、将来起きるはずのイベントによる支出や、自分自身の収入の伸びを予想して、長年に渡るシミュレーションをすべきなと感じています。

 最近のマネー雑誌では、老後の生活を豊かにするために、だいたい50代以降の方を対象にしたシミュレーションの作成を目指しているように思います.

 しかし、この先年金等の支給も危ぶまれる若い人たちは、30代、40代の時点でこういったシミュレーションをした方が良いのではないかと思っています。

 ただしあまり細かくやりすぎると、将来を悲観するだけになってしまう可能性もありますから、そこそこ大雑把に考えるというのがポイントかなと思います。

 資産形成と言う言葉を使うと、多くのマネー雑誌はすぐに貯蓄だ、定期預金だ、投資信託や株式への投資だという具体的な事例の解説になるのですが、実際にはその前段階の精神的要素が結構大きいのではないかと思うようになってきました。

 つまり自分自身の将来に対する関心ですね。より豊かな生活をするためには今何をしたらよいか、という長期展望といえるかもしれません。

 良い(豊かな)暮らしをしたい → お金が必要 → 何をすべきか → 現状把握 → 何が出来るか → 具体策 → 
実行、という流れになるのかなと思いますが、通常のマネー雑誌は最後の実行という部分に焦点が集まっているように思います。

 ただし、「良い生活」とか「豊かな生活」というのは人それぞれです。この語句を定義するためには、人それぞれが持っている金銭欲、物欲や色欲、食欲といった様々な欲が関係するような気もします。

 逆に言えば、これらの欲をうまくコントロールすることが資産形成の大きなポイントになるのではと思っています。別に無欲に徹する必要はないと思いますが、欲が少なければ間違いなく支出は減ります

 問題は何を我慢して、ここだけは譲れないという部分をどこにするかと言うことだと思います。お金では得られないものに価値を見いだすことが出来れば、それこそ資産形成も気にする必要はない、ということにもなります。


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