日本の案内は過保護?

自己責任のあり方(2015.2.6)

 バンコクの市街の移動では、私は高架鉄道と地下鉄を使うことが多いです。それ以外では徒歩とタクシー。バイタクと呼ばれる、バイクもありますが、怖くて乗れません。

 見ていると、普通の女の子がバイクの後ろの席に横座りになって乗っていますから、それほど危険はないように見えますが、実際の走行時には、急加速や急ブレーキが当たり前のように使われますので、とても乗る気になれません。

 一方歩道を歩いていると、歩道と車道の間に屋台が出ています。もともと歩道と言っても幅1mぐらいしかありませんから、そこに屋台が半分乗り上げれば、歩けるスペースは人一人分がやっとです。

 さらにその屋台の前後数mに渡って歩道上にテーブルや椅子が置かれていますので、当然そこは歩けません。歩道そのものは15cmぐらいの段差がありますが、道路から周辺の建物に車が出入りするため、歩道はあちこちで途切れます。

 結果的に歩行者は、たった15cmぐらいの段差ですが、歩道を下りて車道に出たり、車道からまた歩道に戻ったりという行動を繰り返して進むことになります。

 当然ながらスーツケースなんぞがあると、数百mも歩くと汗だくになります。しかも車道は車や上記のバイクが途切れることもなく走っていますのです、腕と車のフェンダーミラーの間の距離が数10cmということも多いです。

 さらに信号も、小さな交差点ではあるのかないのか分からず、そこを信号を見ているのかどうかも分からない車やバイクが行きかっていますから、交差点を渡る場合は、他の人と歩調を合わせて、みんなで渡れば怖くないと思いつつ横断しないと、単独では危険です。

 一方で、そこまで交通が混沌としているなら、「どうせなら赤信号でも渡っちゃえ」とばかりに、車がいないとき信号を無視して渡る人も多くいます。

 実際私もそうやって街歩きをしていますが、信号無視で渡るスリルは、ある意味成熟した日本社会では得られない快感だなと感じることもあります。

 何でこんなことを書いているのかというと、今日の朝のテレビの天気予報を見ていたら、ほんの数cmですが雪が降った地域があり、さらに朝の冷え込みで路面凍結があったため注意を促していたからです。

 ただし、この注意の仕方が異様に感じられるほど懇切丁寧。「凍っているので歩き方に注意」「受験生は早めに移動」「靴は〜の方が良い」「白いのは消雪剤」等々、まるで幼児に読み聞かせるように、詳細に注意喚起をしていました。

 人がどんな服装で、どう歩こうと構わないじゃないか?雪の日は自分で注意して歩けば良いだけ。滑って転んだらそれは自己責任。

 バンコクの街歩きに較べて、なんだか視聴者すべてがよちよち歩きの歩行者あるかのような説明です。これが成熟社会の注意喚起?だとしたら、なんか情けないなと思えてしまい話題にしました。


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