子供の教育費

 早期退職時に子供がいる場合は、その教育費も生活設計の中で考慮しないと家計が逼迫します。

 現在の日本では子供の教育費に多額の費用が必要です。各種の助成制度はあるものの、それも自分から申し込んで利用しないと駄目で、黙って待っているだけでは誰も手をさしのべてくれません。

 また一口に教育費といっても、子供の年齢、両親の指導方針等で、かかる費用は大きく変化します。我が家はたまたま息子が一人だけの世帯ですから、比較的計算も楽ですが、それでも将来の予想はなかなか難しいです。

 さらに、教育費の中には授業料だけでなく、初年度入学金、制服や体育着、靴等の衣料品、教材費や送迎費(交通費)、弁当代、通学時の交通傷害保険費用、場合によっては予備校や塾の費用等、様々な経費が含まれます。

 将来計画のシミュレーションを行う場合はそれらの合計費用を多めに見積もっておく必要があると思います。

 というわけで実際に文科省の調査のデータをここに掲載します。単位は卒業までの合計で万円です。この金額には授業料以外の諸経費や塾代等も入っているそうです。また高校授業料無償化等は差し引かれていません。

公立 私立
幼稚園 75 160
小学校 200 800
中学校 140 380
高校 160 310
国立大学 240    
私立文系    380
私立理系      520
私立医系      1700


 我家の息子は、母親を失ったとき中学2年でした。その後の1年間は私はフルタイムだったので、結局早期退職のシミュレーションを考えるときは、高校が基点になりました。

 実際には息子の希望で私立に進みましたが、確かに3年間を考えると、授業料無償化や私立学校就学支援制度といったものがなければ、上記の表の金額にほぼ一致します。

 また大学については、息子の性格を見ていると私に似て、どうやら理系が向いていそうなので、最低600万。もし大学が遠距離で一人暮らしをすることになったら、最低1000万ぐらい必要かなと思っていました。

 いずれにしても途方もない金額が必要です。もし子供が二人いたら、たぶん早期退職には踏み切れなかったと思います。しかしその場合は、子供たちの世話とフルタイム勤務の重圧から、たぶん数年で体力的にダウンしていたと思います。

 実際にたった一人の息子でも、1年間の勤務で私の体調は悪化しました。世の中には、2人、3人の子供を抱えつつ、大学まで進学させている保護者の方が大勢います。その方たちの努力に脱帽すると共に、教育費に関してはもっともっと助成が必要だなと思っています


表紙に戻る 早期退職の決意へ 最後の決断