繰り上げ返済のシミュレーション

 我が家の場合を例にとって説明しましたが、個々の家庭で経済状況が異なることも確かです。従って繰り上げ返済をするとどの程度の効果があるかというのは、その条件で異なります。

 しかし最近はこれらの計算をネット上で簡単にすることができます。ネット上で調べるには「繰り上げ返済 シミュレーション」というような言葉で検索すれば、すぐにいくつかのページが出てきます。

 例えば30年ローンで金利が4%ととして、2000万円(内ボーナス返済800万)借りている場合、10年後に100万返したらどうなるか、とシミュレーションしてみると、10年後に元金残高は、1575万円ぐらいに減っています。このときの返済額は毎月57289円、ボーナス時230143円加算となります。

 この時点で100万円の繰り上げ返済で期間を短縮すると、残り20年が18年3ヶ月になります。自分の定年年齢を見越して短縮期間を考えると良いと思います。

 返済額を減らす場合は月々が53644円、ボーナスが215521円となり、あまり効果は感じられないかもしれませんが、月々約4000円の差額から3000円を貯金し、ボーナス15000円の差額から10000円を貯金し、残りを小遣いにすれば、少しずつですが生活の質は向上し、貯金も増えるということになります。

 参考にしたページは「知るぽると」というページです。

 再び私の場合ですが、通常の返済から、最初は返済金額を圧縮していくと、当初に較べると生活にも少しゆとりが出てきました。そこで60歳定年を迎えた時、残金がいくらになっているかをいろいろな場合に分けてシミュレーションをしました。

 ローンを借りた当時のまま返済を続け、定年に達したとすると、そのときの残金は1000万で、そこからさらに返済を続けると後10年かかることが分かっていました。

 もし繰り上げ返済をせずに、退職金で一括返済すると、退職金の大部分がローンで消えてしまい、とても気楽な定年生活は送れません。ましてや早期退職なら尚更です。

 しかし繰り上げ返済を実施したため、57歳時の残金は300万ぐらいで、これを普通に返しても数年間で返せる所まで来ていました。

 その形で退職金を使わなくても良かったのですが、利息がもったいないと思い、一括返済しました。これについてはどちらが良かったのか疑問が残りますが、おかげでローンの心配をする必要がなく、借金をしているという負い目もなくなり、精神的に気楽になりました。

 繰り上げ返済については、金利が低いからとか高いから有利だとかいろいろ言われていますが、要は自分の生活パターンを考えて、どちらが有利かまたは気楽かを判断すればいいのだと思っています。


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