出来そうな仕事とやりたい仕事

再就職先について考えていた頃の思考過程(2014.2.26)

 早期退職後に再就職を希望しても50代では厳しい、というのが一般的な見解です。私自身もそう感じました。実際早期退職の準備段階に入ったとき、当然現在行っている非常勤講師以外の仕事についても調べていました。

 調べる方法の具体例は「新聞のチラシ広告」、最近あちこちにさりげなく置いてある無料の「求人誌」を見たり、どこかへ出かけたときに見かける道ばたの求人広告やスーパー等の店内に掲示してある求人等でした。

 もちろんネットでも調べました。ネットでは「職業安定所」のページを初めとして、単に「求人」といった語句を使って検索。さらに私自身が積み上げてきた教員というスキルを活かせるような「理系大学の実験助手」「私立高校の講師」等も検索。

 こういった様々なメディアを通して、「これはどうだろうか?」と思った職業や会社、仕事内容をメモしました。つまり現実の世界に自分が興味を持てそうな仕事にはどんなものがあるのかということをリストアップしたと言うことです。

 さらに海外青年協力隊やボランティア等についても調べました。市や県からの広報の中にある求人や、何とか委員という委員に選出されることによって、多少のお金を得られると言うことも知りました。

 一方、そういった企業に頼らず、自分だけで何かできないかという起業についても調べていました。これについてはほとんど知識がなかったので、一から勉強しないといけないと思い、図書館で起業についての書籍を借りてきて読みました。

 内容は、起業の具体例はもちろん、心構え、会計、そして実際に行った人の体験談等でしたが、調べ初めてすぐ分かったことは、もしかしたらフルタイムで勤務する以上の努力が必要だなと言うことです。

 それでもパートタイム起業みたいなことを考えて、そういった職種もリストアップしたことがあります。実際に仕事にされている方がこれを読むと、そんなに甘い仕事じゃないと気分を害されるかもしれませんが、パートタイムの宅配や福祉タクシーといった職種です。

 またフランチャイズはどうだろうか?と考えたこともあります。具体的には特技?を生かした塾の経営等ですが、塾の開校時間帯が夕方から深夜になるので、父子家庭の生活条件と合わないなと思い諦めました。

 というわけで、先ずは身の回りに存在する「出来そうな仕事」を片っ端からリストアップしてまとめていきました。たぶん30種類ぐらいあったと思います。

 一方で、では自分はフルタイム勤務を終了した後どのような生活形態を望んでいるのだろうか?という自分自身への問いかけも行っていました。

 父子家庭で子育てをするという条件の中で、自分の健康を維持しながら何が出来るか、何をしたいのかという外部環境ではなく自分自身の気持ちの整理です。

 基本的には外部要因である仕事内容と、自分のやりたいことが一致することが理想です。幸いにも、私の場合はまったく無職で3年間過ごしても、ギリギリ資産はマイナスにならないというシミュレーションを行っていましたから、再就職後に得られる収入の大きさにこだわらなくても良いと考えることが出来ました。

 ということは、自分が出来る範囲で、人とのコミュニケーションが得られるような仕事に就くことが出来れば、認知症等の予防にもなり、社会に参加しているという意識も得られると考え、リストアップした職業と自分のやりたいことのすりあわせを行っていきました。


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