本格的な物価上昇が始まるかも

2017.11.13

 12月に入りました。よく言われることですが、つい先日年が明けたばかりなのにという印象です。

 今年は「値上げ」という言葉をよく聞いた年だなと感じます。政府は何が何でも物価を2%上昇させたいと思っているようですが、すでに商品価格はどんどん上がっているなという印象を持っています。

 ネットで今年の値上げ品目を調べてみると、地震保険料、生命保険料、国民年金保険料、電気料金、ガス料金、サーチャージ、レストランのメニュー、紙製品、タバコ、バター、チーズ、ハガキ、小麦粉、カツオブシ、ツナ缶、サラダ油、オリーブオイル、宅配料金、新聞といった項目が出てきました。

 一つ一つの項目の値上げ幅は10円とか数%といった程度のようです。しかし、だからこそ茹でガエルのように、いつの間にか値上げの渦に巻き込まれて、知らないうちに生活がどんどん苦しくなっているのではという不安を覚えます。

 そしてこれに対抗するために、若い方ならさらに働くか、賃金上昇を期待するということになります。そういった傾向を先取りする形で安倍総理も3%賃上げの実施を企業側に要請しています。

 その意味では巨大な物価上昇の歯車がようやく少しずつ回り始めたという印象を持っていますが、同時に来年は生活格差がさらに拡大するんだろうなとも思えます。

 賃上げの恩恵に預かれる企業に勤めている人や公務員は良いと思うのですが、それ以外の人たちにとって来年はまことに厳しい年になるような気がします。

 特に我々シニアの年金世代は、物価の上昇が始まっても、すぐにそれが年金に反映されるわけではありません。物価が上昇し、勤労者の賃金が上昇し、税収が増えてから、ようやく年金をどうするかという検討が始まるのかなと思えます。

 ということはそれまでは物価の上昇に堪え得るような家計維持を目指さないといけないわけで、今年1年の家計簿の推移を見ていて「こりゃかなり厳しいことになるぞ」と最近強く思うようになっています。

 これまでは2%の物価上昇を目指しているけどなかなか実際の物価は上がらない、というのがマスコミの論調でしたが、来年以降は、物価上昇にどう対処するかというテーマが増えるような気もします。

 というわけで、どうするかということになるのですが、シニアの場合できることは限られています。働けるなら働いて、月数万でも確保し、それを積み立てる。

 働けなくても、ネットでの副収入を目指し、自宅にある不用品を販売したりする。収入に関しては、考えられる可能性は少ないですね。もちろん投資の知識がある人は、手持ちの資産を有効活用する方法もあると思います。

 支出に関しては、節約はもちろんですが、買ったものをとことん使うということでしょうか。また、私の旅行もそうですが、こういった生活を充実させる出費をできる限り効率的な支出にすることも必要だと思います。

 というわけで、以上のことは単なる私の印象と憶測に基づいていますので、来年も相変わらずデフレ気味の1年になるかもしれません。

 ただ物価上昇はいずれ確実にやってくるはずで、その時あたふたしないためにも、早めの準備が必要だなと思うようになっています。


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