退職後の生活をイメージする

情報収集を積極的に(2014.2.25)

 自分がまったく予想していなかった時期に家族が倒れてやむなく早期退職とか、仕事先そのものが倒産して退職せざるを得ないと言うような、まったく意図しない退職は辛いだろうなと思っています。

 我が家も、まさか「自分の妻が自分より先に、しかも私が在職中に命を失う」なんて事はまったく予想していませんでした。「私が75歳を過ぎて足腰が厳しくなった頃は、手助けしてね」と冗談交じりに話しをしていたことを思い出します。

 しかし幸か不幸か私自身の健康状態が子供時代から常に病気がちだったため、60歳まで勤めるのは無理だろうという自嘲をこめた予想をしていました。そのため、事態が切迫してきたときも、精神的に辛かったものの、ある程度の気持ちの準備が出来ていたというメリットはあったようです。

 その準備とは、度重なる繰上返済によって、当初75歳で完済となる住宅ローンの完済年を、60歳定年時ぐらいまでに短縮できていたこと。

 同時に、退職後は旅行好きの妻と共に世界一周旅行等を楽しみたいなと思っていたので、そこそこの貯蓄があったこと。

 さらに公務員という立場でしたから、ある程度の退職金が確保され、たまたま私の年齢が60歳から一部の年金支給を受ける最後の年代だったこと。

 これまた良いことか悪いことか分かりませんが、子供が息子一人だけで教育費が少なくて済んだこと。等々の条件が重なり、最後は何回も書いていますが、それでも家計が破綻するようなら今住んでいる持ち家の売却も視野に入れて早期退職を決断しました。

 当然ながら、57歳で早期退職後、昨日の記事にも書いたように、3年間全くの無収入と言うこともあり得るなと思い、もしそうなったら3年間で生活費として年間300万×3年=900万の資産が失われるなとも思っていました。

 さらに息子の大学進学費用もあり、それらをすべて勘案して将来をシミュレーションしたとき、資産がマイナスにならないかどうか、というのが経済的な面での決断の分かれ目だったと思います。

 幸いなことに、これまでのスキルを活かせる非常勤講師という仕事をすでに4年間続けることが出来ました。在職中にお世話になった方から、講師の仕事があるよ、と勧誘を受けたこともあり、人間関係は大事だなと改めて思っています。

 というわけで、まったく予想も出来ない突発的な退職の場合は厳しいと思いますが、私の感触では2年以上の余裕があれば、その間にかなり周到な準備をすることが出来るように思います。

 ただその際情報をネットで得るだけでなく、実際に自分で市町村役場の制度を聞きに行ったり、税務署で確定申告の方法を聞いたり、場合によっては友人知人の知恵を拝借したり、職業安定所に出向いたり、といった、自分のカラダを使っていろいろと活動することが必要だろうと思っています。

 誰かが何とかしてくれるだろう、自分じゃあどうにも出来ない、という姿勢だけだと、現状の日本では生活は苦しいだろうなと思います。


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