意外に少なくて済む?

最後までたどり着くのに必要な資産(2016.12.30)

 何歳の時いくら資産が残っていれば人生を最後までつつがなく送ることができるかというテーマは、突如早期退職という選択をせまられた人なら誰もが悩むことだと思います。

 この時持ち家があるか、家族がいるか、借金があるかというような条件があると話がややこしくなりますが、そういったことを無視して単純化すると将来が見えてきます。

 具体的に考えてみます。一人暮らしの月々の食費はいくらになるかということですが、これはこれまでも私一人ならという条件でまとめていて、月3万もあればいいのではと思っています。

 もちろん俺なら月2万で大丈夫、いや私だったら5万でも足らないかもと思う人もいるかもしれませんが、私の3万という数字は実際にこの7年間家計簿をつけて得られた数値ですので、割と実際に近いのではないかと思っています。

 それ以外に生活費として何が必要かと考えると、先ず食べ物以外の雑費。消耗品だとか書籍代いったものですが月1万ぐらい?交通費は働いていなければ通勤する必要はありません。

 ただ私の場合は車でちょくちょく出かけますので月5000円ぐらい。医療費も通院費として5000円ぐらい。通信費がNHKの受信料、NTT電話料金、携帯スマホ等の通信料、コンピューターの光ということで、これが大きくて20000円ぐらい。

 他に公共料金。季節によって変動しますが年平均で月1.5万ぐらい。以上を統計すると8.5万。これを12倍すると102万。これが生きていくためだけの生活費です。

 実際にはこれに、年間の固定資産税、所得税、健康保険税、各種保険費用、車の税金、車の維持費(車検費用)、車の保険費用等が約35万加わります。合計137万です。

 ということは現状で年金を年間137万もらえれば、資産の過不足はなく、現状の預貯金を資産として維持できるということになります。

 137万と言えば、月11.4万ぐらい。もし150万もらえるのであれば、年13万ずつ資産が増えることになります。不幸にして120万程度しかもらえないという場合は17万ずつ赤字になります。

 余力があるなら問題ないわけですが、もし赤字の場合はどうするか?もし赤字が10年続けば170万、20年続けば340万となります。ということは現に資産が340万あれば、年金が足りなくても貯金を取り崩して20年はやりくりできるという計算になります。

 とはいうものの、これだけではやはり心配。一番問題なのは医療費ですね。現に私も今年は2月に鼠蹊部ヘルニア、8月にくも膜下出血となり大きな出費がありました。

 ただ私の場合は個室を希望したので大きな額になりましたが、相部屋で我慢できれば両者を合わせて15万前後の出費ではなかったかと思われます。

 つまり雑誌に書いてあるような巨額な数値には滅多にならないというこです。ただし病気によっては最先端医療が必要であり、保険が効かないということもあり得ます。

 その時は出費を覚悟するか医療行為を諦めるかという選択を迫られることになりますが、これも確率の問題で大多数の人に当てはまるとは思えません。

 というわけで、ごく普通に人生を過ごし、普通の病気で亡くなる場合を想定すると、残っているのは介護施設への入所と葬儀費用ということ事になりそうです。

 我が家の近くにも介護施設ができましたが、入居費用は確か月17万と書かれていました。入居の一時金は必要ないようです。つまり年金+預貯金の取り崩しで対応できる価格が想定されているのではということです。

 こういったお金を考慮すれば、基本的に自分に必要な最後までの金額が算出でき、それにのっとって必要な預貯金額を設定すれば、むやみやたらに投資で儲けようと考える必要もないのではという気がします。


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