長期保有は儲かるのか?

株式は長期保有すれば必ず儲かる・・・・とはいえない(2014.6.7)

 株は長期で持っていれば、その企業が発展する限り株価も上昇するので利益が出るというのが一般的な考え方ではないかと思います。

 私が株取引を始めたのはたぶん1990年代だと思います。生まれて初めて買った銘柄が「東邦ガス」。なぜこの銘柄を選んだのかはここでは書きません。ただ初めて買ったということで印象に残っています。

 しかも購入価格も覚えています。380円でした。ただいつ買ったのか年月は覚えていません。買ってしばらくしたら400円を越しました。儲かったと単純に喜んでいましたが、すぐに欲が出て「もっと上がるだろう」と思っていたら、すぐに下降。

 その後330円前後をウロウロ。結局損切り。1000株単位の購入ですから損失は5万円ぐらい。額はたいしたことありませんが、上がった時期を逃したことが悔やまれました。(と言いつつその後も同じ間違いを何回もしでかしています)

 その後20年ぐらいが経過しました。もしあの時の株を今も持ち続けていたらどうだったか?昨日の株価を見ると537円。約20年で157円の上昇。つまり38万円で買ったものが53万7千円になっているということで、年間7850円ずつ増えたことになります。

  年率にすると2%ぐらい。しかし実際には配当もありますので、この利率は3%ぐらいになっている可能性もあります。また調べていませんが株式分割等もあったかもしれません。一方定期預金の利率を調べてみると1995年のころは2%ぐらいですが、その後は0.5%以下の低金利が続いています。

 つまり株価の変動に目をつぶって20年間黙って持ち続けていれば、定期預金より現状では有利な貯蓄になっていたと言う可能性が大きいです。

 だとすれば問題は数年間の株価の下落を見て「こりゃダメだ、損切するしかない。株の指南書にも損切が一番だ」と書かれているし、後は決断するしかないとあっさり見捨ててしまう心の弱さが問題になるのかもしれません。

 この場合は、めげずに持ち続ければ「うまくいったかもしれない」例ですが、これと逆によく言われるのが1987年に売り出されたNTT株

 今改めて調べてみると、売り出したときの初値が160万。その後この株は大人気となり、最高値は318万円。実はこの値に近い価格で私の知りあいが買いました。

 しかしその後この株はひたすら急激な下降を続け、売るに売れない投資家が続出。当時はかなり話題になりました。私の知り合いがその後どうしたか知る由もありませんが、いまだに当時の記憶引きずり株式投資はダメだと考えている投資家も多いはずです。

 この場合売り出し直後の株には安易に手を出すなというのが教訓になりそうですが、日々ぐんぐん上がっている株を見るとつい欲しくなると言うのが投資家の習性です。

 私自身は東邦ガスで軽微な損失を確定しましたが、一度は上がったんだから、投資技術を磨けば多少なりとも利益を得られる可能性がありそうだという感触を持つことは出来ました。

 ただ単位株は儲けも大きいが損失も大きくなることだけは認識できたので、その後は単位株の10分の1で取引できるミニ株取引を行うようになりました。

 この頃から少し真剣に投資の記録をつけ始めたのですが、今ハードディスクを確認したら一番古いデータが2001年のものでした。実際にもう少し前から行っていたと思うのですが、ファイルの更新やコンピュータの入れ替えで古いデータが消えてしまったような気もします。


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