近隣の中学校が廃校、その理由は?

東京近郊都市も過疎化、高齢化?(2013.10.5)

 我が家の近くの中学校が閉鎖され、その跡地をどうしようかと市が考え、いろいろともめているようです。跡地自体は最寄り駅から数分の場所にあり、抜群の立地です。

 中学校ですから電車を利用する生徒は基本的にいませんが、保護者にとっては大変便利な場所であり、周辺に大規模な住宅地やマンションが建設されています。

 そういった場所に住んでいる方達の子供達が通っていた中学校ですから、子供はいっぱいいるはずだと思っていたのですが、それが閉鎖。どうしてか、と考えてみると、要するに子育て世代でその地区に住んでいた人たちの子供がみんな成長してしまったと言うことのようです。

 ただ普通なら成長に伴って次の世代の子供達がその地区で生まれてその中学校に通うはずです。

 それが途切れたと言うことは、子供自体の数が減り、なおかつその地域の高齢化がすすみ、中学生ぐらいの親である人たちがこの近隣よりも、むしろ都心方面に住み始めたということのようです。

 つまり一時期都心のマンションは億ションと言われ手に入らなかったので、子育て世代は首都近郊の我が家付近(都心から1時間程度)の場所に住宅がどんどん出来たわけですが、長びく不況と土地価格の下落で、再び都心方面の物件価格が下がり、購買力のある若い世代が都心方向に向かっているということです。

 ということは、これまで首都近郊の衛星都市として発展してきた私の市に、やがて高齢化、過疎化の波が押し寄せて来るということで、今はその一番最初のさざ波が生じていると言うことなのかなと思えてきました。

 その昔過疎化と言えば、関東や関西の大都市圏から遠く離れた農村地帯を対象にしていたと思われますが、ふと気がついたら、その過疎化はすでに首都近郊まで及んでいたということです。

 それでも今の所我が家周辺にはまだ子供の声が聞こえますし、集団登校する小学生もいっぱいいますが、やがてその子達が高校生になり、就職し、親になったとき果たしてこの地に住んでいるだろうか?と思わざるを得ません。

 実際に私自身息子には、日本よりも世界に目を向けた方が良いぞ、と言い聞かしていますから、都心だけでなく世界に散らばる若者もこれからは増える可能性があります。

 こういった環境の変化はじわりじわりと進行していきますので、周囲の環境を日頃からよく見ていないとその変化に気がつかないことが多いです。

 そう思ってふと見ると、我が家の周りにも私を含めて老人が増えたなあと思えます。私がこの地に来たのは今から35年前。そう考えると、その頃に家を建てた人はみんな今現在60歳前後になっているわけで、しかもその子供達はどんどん家を離れているように見えます。

 今後もこの地の平均年齢は上昇を続けると予想できますが、その先にどんな生活が待っているのか?消費増税で、社会保障にお金が回るはずですが、実際にはそのほとんどはこれまでの借金返済に充てられるようです。

 と言うことは、今以上の社会保障制度が充実すると言うことはほとんど期待できませんから、自助努力をして、先ずは少しでも自身の健康に気をつけるしかありません。

 その上で、地域との連携を密にしていくというのが一番かなと思います。しかし日頃から挨拶程度のコミュニケーションしかしていない、人付き合いの下手な私にはなかなか面倒な問題です。
   
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