物価上昇、年金抑制への対応

原油安で物価上昇見通しを修正(2015.1.22)

 今日の新聞の経済欄。日銀は「物価上昇見通し下げ」という見出しが出ています。大規模な金融緩和を行い、是が非でも物価を2%程度上昇させたいと考えていた日銀ですが、原油安が予想外だったようで、大幅下方修正をせざるを得なくなったようです。

 経済音痴の私には、どうしてそんなに物価を上げたいのか、今のままで充分だという気もするのですが、物価が上がると経済が好転するというのが経済学の原理なのかもしれません。

 しかし原油が安くなって、流通業界や製造業はコストが下がり、大多数の消費者も現状はありがたいと思っているのではないでしょうか。

 ただ急激な円安によって、中小企業は輸入コストが上昇し、経営がこれまで以上に厳しくなっているのも確かなようです。

 その一方で、求人数は確かに回復しているようです。実は昨日午前中の仕事の後、かつて一緒に勤務していたことのある先生のところへ、実験道具を借りに行きました。

 久しぶりにお会いして四方山話をしていたのですが、この先生が今は進路担当だそうで、企業の求人が今年はすごく良くなったと言っていました。これまで求人のなかった企業から、募集が来ているとのことでした。

 それを聞いて、それが経済回復の影響なのか、団塊の世代からそれに続く私のような世代の60代の労働人口が減っているせいか判断は出来ないなと思いましたが、ともかく求人が増えていることは確かなようです。

 一方私の妹は民間企業に勤めているのですが、やはり社員の高齢化が進み、新たに従業員の募集をせざるを得ないんだという話しをしていました。

 実際に募集をすると、信じられないほど多くの人が応募してくるそうですから、それだけ生活が苦しいと感じている人も増えているのだと思います。

 ところが、これが私の予想外ですが、そうやって応募してきた人の大半が、実際に仕事を始めてみると、あっという間にやめてしまう、ということでした。

 まあ単純軽作業が多い職場みたいなので、「40歳、50歳になって、こんな仕事かよ」という気持ちもあるのだと思いますが、妹に言わせれば、根気も忍耐力もなさ過ぎるという酷評です。

 だからこそ、企業は中途採用ではなく、高卒の若者に目をつけ始めたということなのかなという気もしますが、だとすれば、今後の早期退職者の就職は、ますます厳しくなるんだろうなと思えます。

 というわけで、本当に物価高が経済を好転させているのかということはさっぱり分からないのですが、そんな中、今日はもう一つ、「年金抑制強化了承」という記事も出ていて、いよいよ年金額を減額しようという国側の姿勢が明確になったと判断しました。

 今後毎年のように物価の増減にあわせて、それよりも少しだけ年金を減らすということですから、昨日も計算していたのですが、いよいよ老齢年金の繰上げ受給を本格的に検討する段階に入ったなと感じています。
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