原発、TPP、防空識別圏
定数問題はどうなる?

特定秘密保護法以外の様々な問題(2013.12.7)

 詳細が明らかにされないままに、何となく強行採決するしかないという雰囲気で「特定秘密保護法案」が参議院を通過。詳細を明らかにすることすら秘密という印象を受けますが、今後はその運用方法を巡っての論議が進むのだと思います。

 しかし数の多さを頼みにした議会運営は、昔から自民党が行っていたものとまったく同じだなと言う印象を受けました。

 いったんは民主党に政権が移り、無念の表情を浮かべ、これまでのやり方のどこに問題があったのか、みたいなことを悔しそうな表情で検証したものの、選挙で多数当選が決まるや否や、そういった反省はかなぐり捨て、元の自民党に戻ったとしか思えません。

 残念なことですが、「一度選挙で多数が選ばれてしまえば何でも出来る」と思っている人たちの集団に、多数の国民が投票をしてしまったわけですから、結果は自分自身の反省も含めて噛みしめるしかないと思っています。

 出来れば数年後に行われる総選挙まで、今回の強行採決の流れをきちんと記憶しておいて、「こんなことはとんでもない」「こんな政党には絶対投票するもんか」という記憶を持続させないといけないのだろうなと思っていますが、時間が経つとすぐに忘れてしまうという現実もあります。(それが政権側の狙いでもあると思っていますが)

 現実問題として、私自身の生活にこの法案の影響がどのくらいあるのか現時点ではまったく不明であり、ある意味疑心暗鬼になっている部分もあるかと思いますが、そう思わざるを得ないような議事進行だったなと思えます。

 一方、国会でこの法案が審議されている陰で、いろいろなことが進行しつつあるようです。今日の新聞の「特定秘密保護法」以外で気になった見出しは、「原発は重要電源」というもの。

 結局現政権下では、放射性廃棄物の捨て場所の候補地すら決まられないまま、今後も発電を続けるという方針のようです。

 つまり今後も国内の放射性破棄物が貯まっていくと言うことで、ともかく限界まで積み上げ、にっちもさっちもいかなくなる状態までは突き進むということになりそうです。

 巨大地震が起きない限り大丈夫だ、という安易な発想もあるのかもしれませんが、最後は放射線まみれになった島だけが残るというような悲惨な状況になるかもしれないなという不安を覚えます。

 次がTPP。重要5項目「コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖」の関税維持が最後の砦のようですが、果たしてどうなるのか?

 絶対に譲れないという姿勢を堅持すると言いながら、最後は圧力に屈してご免なさい、で終わってしまいそうな危うさを感じています。

 さらに中国や韓国の防空識別圏問題。そもそも防空識別圏とは、それぞれの国が領空に近づいてくる航空機が敵か味方であるかを識別するために設定する領空外の区域だそうです。

 だとすると・・・識別圏が重なってもやむを得ない?突然通告なしに拡げたことが問題?拡げた結果、そこで何らかの事故が起きる可能性があることが問題?中国という国に対する不信感?日本が防空識別圏を設定したときはどうだったのか?どうもよく分かりません。

 そして最後に国会議員定数問題。いくつかの違憲判決が出ているようですが今後どのような対応をとるのか?

 自分の権力擁護に繋がるような「特定秘密保護法案」には積極的ですが、自分たちの立場を危うくするような定数削減については出来るだけ触れたくないという雰囲気が見て取れます。


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