政治ごっこでは困ります

今の政治は井戸端会議と変わらないような・・・(2014.11.12)

 いきなりというか唐突と感じられる年内総選挙の話題が出てきました。そんなことより他にやることがあるだろうと思えるのですが、やろうとしてもうまくいかないから総選挙という考えもあるようで、これだと堂々巡りです。

 10月の終わりに日銀が突然大規模金融緩和を行い、それに加えて、年金資金の一部を株式運用にまわすというメッセージが同時に出され、円安が進行し株価は急上昇。

 しかしながらこの株価上昇は、日本の実態経済の回復とはまったく関係がなく、金融操作と年金で株を買うぞというメッセージで上がっただけです。

 もちろんそれで良いんだという考えもあるかもしれませんが、今日の新聞の記事にもあるように、消費者心理は悪化の一途を辿っています。

 特に記事内容で目に付いたのが「より安い店を探す客が増加」「高額品の販売点数が激減」というコメント。前者については私もスーパーで実感しています。

 特にセール品と書かれたものを多量に買う方がいたり、私が50円のもやしを買うか20円のもやしを買うかで悩んでいるとき、躊躇せずに安いもやしを買って行く方を多く見かけます。

 何故同じ量のもやしにそんなに値段の差が出るのかも不思議ですが、安いもやしのパッケージには中国産種と書かれていて、高いものは国産となっています。

 円安で輸入しているのに国産のものより安いというのも実に不思議だなと思い、また安いもには何か理由があるのだろうと考え、私は50円程度の国産のものを買うようにしていますが、家計が逼迫して来ればそんな余裕はなくなることも理解できます。

 また高額商品についても、最近は「高額商品が売れている」という消費を煽るようなニュースが減ったなと思っていました。ただもしかすると、最近の演出された株高で資産が増えた富裕層もいるはずですから、そういった方たちは世間の目に触れない形でもっと高額の商品(マンションや車?)を買っているのではという気もします。

 要するに見かけの株高を演出すればするほど、格差が広がるということです。そもそも消費税を上げるときは、その増えたぶんは社会保障費に回り、社会保障がより充実すると宣伝されていたように記憶していましたが、実際の国の動きは、様々な社会補償費をさらに削りながら、一方で後期高齢者の健康保険料を上げる等、負担をさらに増やす方向に向かっています。

 
 少子高齢化で国家予算が圧迫されている、というのがそうならざるを得ない根拠だと思いますが、そのしわ寄せが弱者に向かい、富裕層はより儲けるという構図というのは、少子高齢化社会においては間違っている方向に思えてしょうがないです。

 とはいうものの、ここでブツブツ不満を並べても現状の大きな流れは変わりません。多少なりとも意思表示が出来ると思えるのは選挙ですが、先日の新宿区区長選の投票率はなんと25.8%。

 衆議院の選挙と較べるのは無理があるのかもしれませんが、政治に対する不信感ではなく、国会論議も「そこらへんのおじさんやおばさんが何の知識もなく、単に寄ってたかって政治ごっこをしているだけだ」と覚めた目で見ている無関心層が広がっているようにも思えます。


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