税収は増えても借金は膨大

ギリシャ、中国、日本のそれぞれの事情(20157.4.)

 日本は梅雨空が続き、このあと来週は台風が連続で3個ぐらい接近しそう。ここのところやたら雨が多いので、畑の土は水分を含み過ぎてブカブカの状態。

 こういった現象があちこちの山岳地帯で起きているんだろうなと思うと、裏に山があるような家は不安でしょうがないと思います。一方家庭菜園の作物は、トマトが水を含みすぎて果肉が割れてしまうことが多く、キューリは花が咲いてもなかなか結実しないようです。

 葉物類が少し元気ですが、このあと雨があがって暑くなると、一斉に昆虫がたかって食い荒らすのではと思っています。その結果は押して知るべしですが、同じことが農家でも起こっているとすれば、今後また野菜の価格が上がりそうです。

 しかしそういった天候や値上げの不安はある意味平和な証拠。ギリシャでは明日の国民投票の結果が国の行く末を左右しそうで、さらに言えば一人ひとりの投票者の行動によって世界中に影響が及ぶと思われます。

 事前の調査では賛否がほぼ拮抗。どっちに転ぶか全く分からないものの、もしこれが高齢者の多い日本だったら、たぶん大きな変化を好まず、年金減額を覚悟してEUに残留という意志決定をすることになるのかなと思っています。

 しかし残留にしろ離脱にしろ、今後もギリシャの人たちが苦労するのは間違いなさそう。今日の新聞で初めて知りましたが、これまでEUがギリシャに対して支援した総額は33兆円になるとか。

 このお金は結局どこへ消えたのか?そしてギリシャが破産と言うことになれば、このお金は戻ってこないと言うことであり、それはEUにとっても大きな痛手になりそう。

 結局一つの国の破綻が、ヨーロッパ全土に波及し、それがさらに世界に波及すると言うことになり、安保関連法案ごときをグダグダ審議している場合ではないような気もします。

 イギリスでは、すでに明日の投票結果に備えて一部の公務員が休日出勤しているようですが、日本での対応はどうなっているのか?

 ギリシャでは、このまま中途半端な状態が続けば、銀行から預金が引き出せなくなり、今後は暴動が発生する可能性があるとか、市場経済ではなく物々交換が始まるというようなことが新聞に書かれていました。

 一方中国の上海市場では、まるでバブルが崩壊したかのように連日の下げを記録しているようで、株価が半年や1年先を見通す力を持っているとすると、この先の中国経済のさらなる減速は間違いなさそうです。

 そうなると「爆買いだ」と騒いでいた日本も大きな影響を受けるはずで、いくら円安誘導しても誰も買いに来ないと言うことになりかねません。

 さらに国内の物価は円安で上がり続け、消費増税が見えている消費者は、何が何でも節約という意志が固いみたいですから、国内の景気も期待できません。

 社会保障費が増大しているから削るんだと言っていますが、今日の新聞にもあったように、高齢者への何種類もの投薬や検査漬け医療に対する改革はあまり問題にされず、医療費の値上げとか給付金の減額ばかりが目立ちます。

 昨日も書いたように国立競技場で何千億円もの支出をすることは平気で、昨年度の税収が増えたと言って、早くも支出増を目論んでいる組織もあるようです。

 しかし国の予算が100兆円。内税収が5割ちょっと。一方社会保障費は39兆円というような支出で、税収が数兆円増えたと言っても本来なら喜んでいられるわけがありません。

 毎度のことですが、今後どうなるのか?お気楽に生き抜いていくのが実に難しい時代になったなと感じています。


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