就職難の時代に何をするのか

就職難の時代を乗り越えるには(2012.3.19)

 前ページでは30歳以上のフリーターが増えているという話を書き、今後それらの方達が50代になったときがどうなるか不安ということも書きました。

 それじゃあ逆に今年の春の各学校卒業予定者の就職内定率はどうなっているのか、ということも気になったので調べてみると、2月1日に厚労省と文科省が合同で調査した結果が出ていました。

 結果は以下の通りです。

種別 内定率 前年比 就職希望者数 内定者数 未定者数
大学 80.5 +3.1 406000 327000 79000
短大(女子) 66.9 +3.8 52000 35000 17000
高等専門学校
(男子)
98.0 +0.7 6400 6300 100
専修学校 77.5 +8.0 193000 150000 43000
高等学校 86.4 +2.9 166000 143000 23000

 すべての数値が上昇していますので、それはそれで良かったなあと思いますが、一方で内定していない方は162100人いることになります。

 昨日の記事で35〜44歳のフリーターは全国で約50万人いると書きました。一方もとになったニュースを見ると15歳から34歳までのフリーターの数は11年度に176万人だそうですから、今現在15歳から44歳までで226万人いる計算になります。

 今年の春卒業する方で、最後の最後まで努力しても就職先が決まらなかった場合、上記の162100人の中の何人かが226万人にプラスされることになり、すさまじいまでの就職難だなと言うことがよく分かります。

 現在私の妹は某会社で働いていますが、先日欠員が出たので短期の募集をしたところものすごい数の応募があったそうで、就職難の現状を良く表しているなと具体的に感じました。

 スーパー等に行けば駐車場で車の整理をしている人の中に中高年の方が目立ち、また道路工事や電気工事の保守点検作業でも40代以降の方が目立ちます。

 大学を卒業しても、そしてさらに大学院を卒業しても国内では就職が見つからない場合は、思い切って海外に行くというのも一つの選択肢だと思い、私の息子にはそのように伝えています。

 海外はちょっと、と言う人はやはり農林水産業でしょうか。就職出来ない人がいっぱいいるのに、なぜかこの分野では跡継ぎがいないという嘆きが聞こえます。道路工事や駐車場係に若い人がいないというのも不思議です。

 自分自身が教員として高校生を教えていて感じることですが、「これをやってみたい」という情熱が感じられないのと、「これをやるためには多少の重労働や勉強も厭わない」という気概を持っている若者の割合が減ったような気がします。これは自分の息子も同様なので、困ったもんだと思っています。
  
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