平均寿命ばかり延ばしても・・・

平均寿命の延びに健康寿命が追いついていない(2014.7.12)

 今日の新聞の第一面に「不健康期間」拡大という、がっかりする見出しが出ていました。「厚生労働白書」の内容から分かったことだそうですが、2014年版では男性の健康寿命が70.42歳。女性が73.62歳となっているそうですが、これは2010年の調査数値です。

 一方平均寿命は男性が79.55歳、女性が86.30歳だそうで、その差は男性9.13年、女性は12.68年となっています。この約10年間をどう過ごすのかというのが大きな問題になるわけですが、記事の趣旨はそこにあるのではなく、この何らかの問題を抱える期間が、2001年の調査に比べると約0.4年大きくなっているといところを問題視しています。

 要するに平均寿命は毎年延びていますが、その伸びに対して健康寿命が追いついていないため、必然的に不健康期間が拡大しているということです。

 その結果、個人レベルでは、何らかの健康的な問題を抱え、日常的に不自由な生活を送る人が今後もさらに増えるということが予想されると共に、国レベルでは医療費や、介護費といった社会保障費用の増大が予想されることになります。

 というわけで、国の施策として今後この健康寿命を延ばすにはどうしたら良いかという提言が出されるのだと思いますが、個人的に出来ることは、実は単純なことだと思っています。

 私は自分の健康面に小さいときから不安を感じていて、仕事は最後まで全うできないだろうし、年齢的に早い時期にこの世を去るだろうと、子供心に悲壮な予感を持っていました。

 実際にはそういった常日頃からの健康面の不安を意識することにより、無理をしない生活を続けてきたこともあり、早期退職はしましたが、なんとか60代まで持ちこたえています。

 この間健康面でいろいろ考えていたことは「高血圧、アトピー、喘息、健康生活」というサイトでまとめていますが、そこで得られた結論は、適度な運動、バランスの良い食生活、ストレス解消、睡眠時間の確保という当たり前の四つの条件でした。

 さらに、できるなら上記に加えて、認知症予防のためにも、地域社会への参加、地域や隣人とのコミュニケーション、場合によってはボランティア活動等、何らかの目標や生きがいを持つこと。

 そして趣味である旅行や家庭菜園、楽器演奏、読書といったことを、今後も意欲を持って続けることが大事なのではと思っています。

 新聞記事では食生活について、気をつけていない人が31.2%もいるということで、数字の大きさにびっくりしましたが、意外に昔から風邪一つひかないと言われていたような健康な人たちが、こういった傾向にあるのではと感じました。

 また最後を迎える場所は半数が自宅を希望しているそうですが、実態は病院診療所が80%だそうです。しかし今後一人暮らしの老人が増えてくると、むしろ自宅よりも病院にいたほうが孤独死は減らせるような気もします。

 ただしどちらが良いのか私にはよく分かりません。個人的には人知れず静かに去るという事にも魅力を感じてしまいます。


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