公平性確保は難しい

2020.4.8

 遂に緊急事態宣言が出されました。とはいえ、年金生活者にとっては、外出自粛要請が出たとはいえ、普段からそれほど動き回っているわけではないので、それほど大きな生活の変化はなさそう。

 あえて言えば、私の場合、海外旅行はもちろん、最近目覚めた古墳巡りも自粛しないといけないなと感じ、家にこもる時間が長くなりそう。

 必然的にどこかに出かけて、昼は外食という機会も減るので、外食産業は今後大きな痛手がありそうです。すでにそういった影響で収入の道を断たれ、貯金もないという人の嘆きがネットに見られ始めました。

 私はフルタイム勤務時代も公務員(教員)だったので、まじめに働いていれば、大きな収入は得られないものの、毎月安定した収入があり、家を購入後の20年ぐらいが辛かったものの、貯金も何とかできました。

 ただもし家のローンを抱えた上に、息子の教育費がかさんでいた時期に、今のような感染拡大があり、収入が保証されていたとはいえ貯金がなかったら、先行きが見えないだけに相当不安な心境になりそうです。

 その意味では発生した時期の運不運もあるかもしれません。また自営業で、働けなくなったら(店を閉めざるを得なくなったら)収入がゼロになり、貯金もないという現実に直面するわけで、精神的に耐えられるだろうかと考えてしまいます。

 その意味では「生きていく気力を失う」という人が続出するかも。そういった人の支えになればということで、安倍総理も現金給付を考えているのだと思いますが、公平性を期すために給付条件の選別が必要という事になると、必然的に申請書類を整えるのが難しくなりそう。

 だとすれば、国会議員や公務員、若しくはそれに準じる団体職員、さらに私のような年金暮らしを除いた人たちに、一律一人あたり〇万円の給付という事があっても良いような気もします。

 とはいえそうなると、年収が私の10倍近い民間会社の社長さんも給付を受けることができるという事になり、今度は年金暮らしの高齢者からの不満が大きくなりそう。

 てなことを考えていると、公平性を確保するという事の難しさも良く分かります。というわけで、昨日からのニュースやワイドショーを見ていると、様々な人が自分の立場でああだこうだと言っている例が多い。

 「船頭多くして、船山に登る」という有名な格言もありますが、まさにこの状態。まあ現在の感染状況を眺めると、誰もが一言いいたくなることは良く分かります。

 私もそのうちの一人なのかなという気もしますが、それはおいておいて、テレビのワイドショーでワイワイガヤガヤと専門家と称する人が集まって言いたいことを言っている状況は、客観的に見れば、まさに「3密状態」。

 こういった人たちの間に感染が広がってきた時点で、はっと我に返って、「出演は自粛しよう」という気にならないと、状況は変化しないような気もします。





疫病史観と新しい習慣


老後の健康(3)


表紙に戻る