ボーナス時期が近づいて考えたこと

 早期退職をして基本的に満足した生活を送っていますが、連れがいないこと以外に「何だか寂しいな」と思ったことが一つあります。それが「期末勤勉手当」すなわちボーナスですね。

 以前は半年ごとに来るこのボーナスのひどいときは約半分、早期退職間際の時期には4分の1ぐらいが、住宅ローンの繰り上げ返済原資になっていました。

 また住宅ローンを差し引いた残りの額のうち更に半分程度が、夏休みに遊びに行くハワイ旅行の費用やその他の国内旅行の費用となっていました。

 そしてさらに残っていれば貯蓄と月々の支払いによる生活費への補てん、というのが主な使い道であり、ボーナスをもらったからウン十万の何々を買おう、なんて楽しい夢を膨らませた経験はあまりありません。

 しかしそうはいいつつも、現状は確かに住宅ローンは完済し、日々のお金さえあれば何とか生活していけるという見通しが付くようになり、生活は低空飛行ながら安定しています。

 ただ、まとまったお金がドンと支給される快感は、無くなってみると得難いものだったんだなと感じています。

 さて、12月に入りボーナス時期が近づいています。皆さん使い道をあれこれ考えているのではないでしょうか。巷のマネー雑誌でも、効率の良い貯蓄方法といった特集が組まれています。

 しかし、私は若いときから体が弱く、もしかしたら早期退職をするかも、なんてことも考えていたので、30代後半から少しでも効率的に増やす方法はないかなと考えるようになりました。

 今振り返ってみて一番正解だったなと思うのは財形貯蓄。550万円まで無税で貯蓄できるという制度は大きいです。私の将来の年金プランのプラスアルファ要素になっています。

 500万円貯まっていれば、年間50万ずつ使って10年、65歳からもらえば75歳まで月4万円ぐらいが基本の年金に加算されるわけですから大きいです。もちろん当時はそんな計算はしたこともなく、単純に無税だから得だろうと考えて積み立てていました。

 次に振り返ってみて大きかったなと思うのは住宅ローンの繰り上げ返済。巷では利率が低いから繰り上げが得だとか、利率が高いから有利だとか、相反するような言葉がマネー雑誌に飛び交っていました。

 私はなんだかんだ言っても、退職時にローン残額が多かったら、少ない退職金がますます減るのでそれは嫌だなと思い、少しまとまったお金が出来るとすぐに繰り上げ返済に回していました。

 私の住宅ローンは職場から借りたものも含まれていて、これは銀行と違って10万円ぐらいの少額でも繰り上げ返済が出来たのが大きいかもしれません。

 銀行の場合は100万単位で、さらに高額の手数料もふんだくるという制度になっていて、借りては見たものの最後まで不愉快でした。

 結果的に退職時のローン残債は300万程度になっていましたので、退職金も何とかもらえたというのが実態です。


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