アメリカは干ばつ、日本は日照り
物価はどうなる?

アメリカの干ばつによる食品の値上げ(2012.9.7)

 昨日の新聞記事の経済面にアメリカの干ばつに関する値上げの記事が出ています。

 干ばつはトウモロコシ、小麦、大豆といった食べ物兼飼料に大きな影響が及び、それがパンや豆腐、小麦粉、パン粉、サラダ油といった食品に影響が出て、さらにそれらを飼料とする家畜に影響が出て、その結果バター等の乳製品にも波及すると言うことです。

 一方日本でも高温が続き、野菜の出来が悪くなっているという予想通りのニュースが今日流れていました。その上関東地方は利根川水系が渇水だそうで、水不足が野菜の不出来にさらに拍車をかけそうです。

 また海では海水温の上昇のせいかもしれませんが、魚の不漁が取りざたされています。ということは、この秋は基本的に食料品全体の値上げが予想されると言うことです。

 私は節約と体力維持のために家庭菜園を作っていますが、今年の夏は高温と小雨の影響で、トマトの出来はひじょうに良かったです。二ヶ月近くに渡って自家製のおいしいトマトを食べ続けることが出来ました。

 しかしキューリは早い段階で枯れ始め、ナスはなかなか全体が大きくならず、ピーマンは小さいままで赤く熟してしまうという悲惨な結果になっています。

 さらに折角撒いたネギの種はあまりの水不足でほとんど発芽せず、たまに発芽したものはその後の日照りで枯れてしまうと言うことを繰り返しています。

 春先に植えたネギ苗は、土の表面が乾燥でボロボロになり、根を貼る前にダウン。家庭菜園は天候の影響を直接受けるので、逆に野菜の出来が予想できるのですが、8月半ばに今年の秋は厳しいなと思っていました。

 ということで、東京電力が値上げ、アメリカの干ばつによる食料品の値上げ、日本国内の日照りによる野菜の値上げ、魚の不漁等の影響がこれから食卓に押し寄せてくることになります。

 ほとんどの食料品の定価が10%値上げされたら、食料品で月5万円消費している家庭では、実質的に5千円の負担増になります。さらに東電の値上げがあり、保険料も値上げが予定されているようです。

 一時期落ち着いていたガソリンも再び値上げに転じているようですから、秋口にすべての値上げを加味していくと、低所得者の家計であっても、実質的に5000〜10000円の負担増になりそうです。

 企業側も製品を無闇に値上げすれば売れなくなってしまうことは分かり切っていますから、10%以上原価が上がっても、実質的には5%ぐらいしか値上げには転嫁できないと思いますが、そうなると今度は企業側の収益が圧迫されますから、それは給料に反映されるはずです。

 天候が正常に戻り、渇水がなくなってくれば価格も落ち着くのかもしれませんが、しばらくは企業も家庭も自助努力で天候不順を乗り切るしかないのかなと思っています。

 しかし自助努力と言っても限界がありますから、それを越してしまえばなすすべはない、ということになります。実質的に今年の秋は、これ以上なすすべがない、と思えるような家庭も増えてきそうで怖いです。


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