個人から奪い企業へ還元?

物価上昇、年金減額、今後の生活は?(2013.9.30)

 今日で9月は終わり。前々回書いたように、10月からは各種の値上げが予定されています。デフレの頃は、インフレ待望論があったようにも思えますが、実際に物価が上がり初めてくると、辛いなあ〜と感じる人も多いのではないでしょうか?

 むしろ不況だ不況だと言われつつも、給料はそのままで物価が下がった方がまだよいのでは、と思う人も多いと思います。

 今は円安による原油高とそれに伴う原料価格の高騰が理由となり主としてガソリンや食料品価格が上昇していますが、値上げが本格的になってくると、いわゆる鉄道を初めとする公共の交通機関の値上げも続々と始まると思います。

 かつて狂乱物価と言われていたときは、毎年のようにどこかの鉄道の運賃が上がった、というイメージが今でも残っています。

 つまり現状の値上げが続くなら、やがて、さらに円安 → 原油高 → 食料品値上げ → 雑貨類値上げ → 交通機関値上げ → 輸送費値上げ、と続き、さらには衣料品や医療費、光熱費、通信費、教育費とあらゆるものに波及していくのが過去の激しい物価上昇の流れでした。

 一方給料の方は、それに呼応する形で上がりはするものの、常に後追いする形でじわりじわりとしか上がりませんから、元もと給料が少ない人たちが一番被害を受けるはずです。

 しかし日本全体という視野で見ると、税収45兆円、支出100兆円、借金1000兆円と言われているわけですから、この借金財政を克服するためには経済活性化しかないと考える人も多いのかもしれません。

 そのため、いわゆる弱者と呼ばれる方達にしわ寄せがいくことが分かっていても、今何とかしないと国として存続すること自体が難しい、という危機感を現在の政権が持っているのかもしれないなと考えることもあります。(良心的に見てですが)

 もちろん国を維持していくために経済だけを活性化しても、大多数の庶民がそれについていくことが出来なければ、それこそ国が滅びるという考え方もあるように思えます。

 現実を見ると、諸物価値上がりに対して給料が上がる可能性のある人はいいのですが、派遣等で給料の上昇が今後もほとんど見込めない人は、今後厳しい生活が待っているように思います。

 さらに、年金暮らしの場合は10月から1%減となり、さらに3年後にはトータル2.5%減になるそうですから、これは私自身も含めて、これまで以上に年金以外の収入をより多く確保する道を探さないといけないなと言う気がします。

 来年はいよいよ非常勤講師もやめて、本格的に悠々自適な生活を楽しめるぞと思っていたのですが、現状はどうもそれを許してくれないような気がしてきました。

 しかし自身の健康を害するギリギリまで働いて、やめるころに健康を害し、後は寝たり起きたりの生活になるのでは、いったい自分の人生は何だったのかと思えてしまうような気もします。妥協点がどこにあるかです。


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