単身者が必要なのは1000万?

高齢無職単身世帯の家計支出と収入(2014.5.19)

 先日、高校の同期会に出席。実に40数年ぶりにかつてのクラスメートと会いました。皆さん、昔の面影を残しながら、年齢に即した貫禄を持っているなと感じました。

 改めて仕事や住んでいる場所を一人ひとり簡単に紹介しましたが、住所は日本全体(海外移住者はいなかったようです)で職種も多岐に渡り、これが40数年間の結果だったんだという思いを強くしました。 

 さて、昨日の高齢無職世帯の家計費は、世帯主が60歳以上の無職世帯の家計費です。従って5〜6万の赤字を、配偶者がパートで埋めるとか、同居する子どもが働いてなんとかする、という可能性もあります。

 だとすれば問題になるのは、さらにその先、高齢単身無職世帯の家計費です。この方たちの収入は、主に年金になるわけですが、雑収入も含めた平均が月123308円だそうです。

 一方、支出は税金や保険料を含めて156953円だそうで、不足分は33645円。当然高齢単身無職世帯ですから、この不足分を配偶者や子どもが補填するわけには行かないので、貯金を取り崩すことになります。

 ということは、仮に20年間取り崩すと8074800円となりますから、要するに単身者の場合は1000万程度余裕資金が必要だと言うことです。

 ちなみに支出額の内訳を見ると、消費支出の144820円のうち食料費は33000円ぐらいとなっていて、これは今の私の生活費の感覚とほぼ同じだなと思えます。

 また住居費が15000円ぐらいとなっていますが、これは持ち家やマンションの場合と賃貸の両方を含めていると思われるので、少なくなっているわけで、賃貸のアパート住まいの人は、この部分の額が大きくなるので生活は大変だと思います。

 さらに光熱・水道費が14000円ぐらい。これも我が家の実態を考えると、こんなもんだろうという気がします。衣料品や靴代が5000円程度。ちょっと多いような気がします。医療関係が8000円ぐらい。これは人によって差が大きいと思います。

 交通、通信費が12000円ぐらい。ガソリン代や携帯代でしょうか。車の維持費まで考えると、このぐらいの額になるような気がします。ただその他の教養娯楽費、交際費が25%ぐらいあって、37000円ぐらい?というのは、かなり割合としては高いような気もします。

 しかしこういった支出が無いと、生活にまったく張りがなくなるのではという気もします。私の場合はこの部分が旅費になっているわけで、実際家計全体から見ると、かなり大きな割合になっています。

 ということは、これまでも何回か書いていますが、いわゆる遊興費等を除いた生きていくのにどうしても必要な家計支出というのは、この統計からも、月々ほぼ10万であることが分かります。

 もしそれだけで自分は充分生活が出来ると思えば、先ほどの赤字は解消します。つまり年金だけで生活できると言うことになりますが、生活に潤いはほとんどないということになり、それは孤独という状態に落ち込む可能性があるなと思われます。


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