さんざん悩んで何も買わない

自分の消費行動に厳しい目を向けています(2016.4.19)

 暖かい1日でした。熊本ではあいかわらず余震が続いているようで、被災された方は十分な睡眠をとることもできず疲労困憊だろうなと思っています。

 そんな中、私は春風に誘われ、ちょっと申し訳ないなと思いつつ、昼食で昨晩のおかずの残りを食べ、その後、車で40分ほどのところにあるアウトレットモールに行って来ました。

 出かけた理由は単純です。5月のこの時期に気軽にシャツの上から着ることができる、薄い上着が欲しかったからです。今日なら平日で空いているだろうし、暖かくなってきたので、もしかしたらそういった春物は安くなっているのではという下心もありました。

 広大な駐車場の一角に車を停め、早速モール内を散策。それにしても駐車場が広い。昔はどんなに広くても、駐車場所は自然に体が覚えていましたが、最近は「ここに停めた」というような目印を意識しないと、帰りに駐車場内をウロウロすることになってしまいます。

 よくしたもので、最近はリモコンのキーで、ドアの解錠ボタンを押すと、「ピッ」という音がして、なおかつライトも点灯するので、まあ便利になったなと思います。

 それはそれとして、私自身はファッション音痴を自認していますので、なんとなくこんなものがあれば買いたいというイメージはありましたが、それが果たして今のトレンド?にあっているのかどうかは全く不明なまま、ブランドショップを次から次へとみてきました。

 感想ですが、地元のスーパー等で2980円とか3800円という数値を見慣れている私には、なんでこんな値札が付いているのか全く理解できないものが多く、つくづく情けないなと感じました。

 だいたい似たようなデザイン、色合いで片方が数千円、片方が数万円という差はいったいどこにあるのかがさっぱり分かりません。

 今は亡き、私の妻に言わせれば、ブランド物はもちが良いから結果的に得だ、というような言い方をしていましたが、私は数千円のカジュアルシャツやTシャツでも10年ぐらい着続けているものがありますので、どうも「もちが良い」という根拠は薄弱だなと感じてしまいます。

 ただ確かに微妙なデザインのセンスや色合いが異なるかもしれないなという気はします。安売りのスーパーでも「あっこれは良さそうだ」と思うものは、値段も高めに設定されていたりしますから、私自身のファッションセンスが全くダメという事でもなさそうです。

 というわけで目についた店に片っ端から入り、「今日は値段が高くても買うぞ」と思っていたのに、結局気に入ったデザインのものがなく、そのまま帰ってきました。

 こういう時、買い物好きはたぶん、「折角行ったんだから、何かちょっとしたものでも1品買って帰ろう」という気になるのかもしれませんが、私はさんざん悩んで買わないで帰ってくることが多いです。

 帰りの暖かい車の中で、「よく考えたら、あと数週間もすれば、上着そのものが必要なくなるのでは」という事に気が付き、「無駄遣いしなくてよかったな」とちょっと胸をなでおろしています。

 本格的な年金暮らしに入って、何らかの商品を買うという衝動に対して、ますます厳しい目で見るようになったなと感じています。ちなみに今日買うつもりだった上着も、その購入にあたっては、かつてネットのアンケートでため込んだ商品券を使うつもりだったので、実質的に現金は消費しない予定でした。


表紙に戻る 退職後の家計(3) 賢い消費者の増加