楽しく働くのが若者の理想?

塗装業者さんの年齢と若者の就職意識(2013.5.10)

 家の屋根と外壁の再塗装を行っていますが、当然塗料が窓にかかるのを防がなければいけないので、昨日から家中の窓という窓にビニールが貼られています。

 ということは部屋にいると風通しが全くなく、その上雨戸の一部も閉められているので、なんだか精神的にひじょうに圧迫感があります。空気も部屋の中に沈澱している感じで、精神衛生上良くないなあと感じます。

 不思議なことに普段は窓をすべて閉めきりにしていてもそういった圧迫感は感じないので、ビニールで封鎖されたという環境を、精神が第六感で感知しているのかなと思えます。

 昨日と今日の職人さんは二人。いずれも50代以上の方で、これまで見かけた方達は延べ10人ぐらいになると思いますが、10代20代の方は皆無でした。30代と思われる方が一人、後はすべて50代以上でしょうか?

 もちろん見かけだけですから実際に年齢は分かりませんが、こういった現場作業をしている人の年代は高齢の方が多いように思います。

 今はまだ団塊の世代が元気ですから、こういった高齢の方達が働いているわけですが、あと10年もするとさすがに体の自由がきかなくなる人が増えると思いますので、そうなるとこういった作業をやってくれる業者さんは、職人さん探しが大変になるのかなと思えます。

 一方我々利用者側としては、そういった技術を持った人が徐々に減っていくということになるわけで、やってくれる人が少ないと言うことは、利用代金は今後高騰するということになるのかなとも思えます。

 ちなみに今時の大学生の就職意識を見てみると

@ 楽しく働きたい

 これがトップだそうで、苦しくて辛そうな現場の作業は嫌われそうです。理系で非力だった私も学生時代はそのように考えていましたから、この傾向を否定するつもりはありません。

A 大手指向

 不況が余りに長く続き、一時期は大手指向が減少していたそうですが、最近は復活気味だそうです。また中堅処の企業でやりがいのある仕事をやりたいという人もいるようです。

 というわけで他にもいろいろあるようですが、基本的には楽しく働けて、その中でやりがいがあればよいという、まるで定年になった私が目指すような安定志向を感じてしまいます。だとするなら、肉体作業を伴う現場で働こうという人が減るのは当たり前かなと言う気もします。

 第一次産業に従事する人が減り、第三次産業に従事する人が増えるのは今に始まったことではありませんが、今後そのような傾向がますます強くなると、高齢者ばかりの社会の中で体を使って作業をする人がいなくなる、という事態になりそうな気もします。


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